涙のバイデン氏、半世紀仕えた党に別れ ハリス氏は「民主主義を守る希望」 米民主党大会

AI要約

バイデン米大統領は民主党全国大会でハリス副大統領を未来の党のリーダーとして称賛した。

ハリス氏とウォルズ知事を支持し、トランプ前大統領を批判したバイデン氏は、デモ参加者との立場を示し、ガザでの停戦に取り組むと強調した。

一方、クリントン元国務長官はハリス氏を称賛し、未来に希望を託すメッセージを発信した。

涙のバイデン氏、半世紀仕えた党に別れ ハリス氏は「民主主義を守る希望」 米民主党大会

バイデン米大統領は19日、開幕した民主党全国大会で大統領候補のハリス副大統領を党の未来だと称賛し、共和党大統領候補のトランプ前大統領と対決するリーダーとしてアピールした。

19日に開幕した米民主党大会で涙ながらに登壇したのは、再選を断念したバイデン大統領。副大統領のハリス氏への支持を訴えるとともに、半世紀にわたって仕えてきた民主党へ別れの演説を行った。バイデン氏は、ハリス氏と副大統領候補のウォルズ・ミネソタ州知事を、米国の民主主義を守る最大の希望と称賛した。

バイデン米大統領

「民主主義と米国のために投票する準備はできているか?カマラ・ハリスとティム・ウォルズを選ぶ準備はできているか?」

バイデン氏は共和党候補のトランプ前大統領を何度も批判しながらも、政権の功績とその中でのハリス氏の役割を誇示した。「あなたのおかげで、私たちはこの4年間でかつてないほどの素晴らしい進展を遂げた。私たちは、カマラと私のことだ。」

ハリス氏は歴史的な旋風に乗って、4日間の大会に臨んでいる。資金調達の記録を更新し、アリーナを支持者で埋め尽くし、一部の激戦州の世論調査で民主党有利に転じさせた。

ハリス氏はこの日予定を前倒しして舞台に立ち、バイデン氏を称賛した。「私たちはこれからもずっとあなたに感謝する。」

その後、元米国務長官のヒラリー・クリントン氏が登壇。クリントン氏は、2016年の選挙で自らを破ったトランプ氏を批判するとともに、米国の女性の権利向上や地位向上に道を切り開いてきたハリス氏について語った。

クリントン元米国務長官

「未来はここにある。それは私たちの手の中にある。一緒に進んでいこう。」

一方バイデン氏は、党大会会場の外に集まった数千人の親パレスチナ派のデモ隊について言及した。「路上で抗議する人たちの言うことはもっともだ。双方の側で多くの罪のない人々が殺されている。」

そのうえでバイデン氏は、ガザでの停戦実現に向け「24時間体制で」取り組んでいると強調した。

ガザでの戦闘に対するバイデン政権の姿勢は、激戦州において重要な票を占めるイスラム教徒やアラブ系米国人有権者の間で民主党支持を低下させる要因となっている。

19日のデモ参加者は、当初予想されていたよりも少なかったが、一部が規制線を突破したため警察は4人を逮捕した。