討論直後ハリス氏の後援額急増…トランプ氏のファンダムは堅固

AI要約

米国大統領選挙テレビ討論でカマラ・ハリス副大統領がドナルド・トランプ前大統領に勝利したが、勝敗の行方は不透明。

共和党は勢いが鈍く、民主党はテレビ討論後に高まったが、ハリス氏はまだ慎重。

テイラー・スウィフトの支持や巧妙な選挙戦略が注目され、ハリス氏の支持率増加は資金力の影響も大きい。

討論直後ハリス氏の後援額急増…トランプ氏のファンダムは堅固

10日、米国大統領選挙テレビ討論でカマラ・ハリス副大統領がドナルド・トランプ前大統領に勝ったが、大統領選挙50日余りを控えた状況で勝敗は依然として不透明だと専門家は見通した。

ノートルダム大学のロバート・シュミュール教授は「政治で50日は永遠に近い長い時間」と話した。世論が残った期間中にも、いくらでも完全に変わる可能性があるという意味だ。

最後のスパートを控えた共和党の雰囲気は良くない。予想外の一撃を受けたという評価を受けるテレビ討論以来、党内では「大統領選挙勝利への道が狭くなった」という見方も出ている。

しかし、テレビ討論で超薄氷の状況が急変する可能性は大きくない。アイオワ州立大学のマック・シェリー教授は「ハリス氏が討論でトランプ氏を確実にリードしたのは事実だが、今回の討論でトランプ氏が大きく失うことはない」と評価した。また「トランプ氏の支持者たちはトランプ氏が暴言を活用して繰り返してきた不法移民者や、いわゆる『急進左派』の執権でもたらされる『恐怖と嫌悪』に執着する意味合いが強い」として「トランプ氏が嘘をついても支持層の忠誠度が高く、投票する傾向を変える可能性が大きくない」と評価した。

共和党と違って民主党の雰囲気は一層高まった。しかし、ハリス氏は討論直後、「(選挙日まで)50日余りが残っており、まだやるべきことが多い」と慎重な立場を示した。

ブラウン大学のウェンディ・シラー教授は「ハリス氏の成果は浮動層の中でも特に若い有権者を説得する機会を作った程度だと見るべきだ」として「ポップスターのテイラー・スウィフトのハリス氏に対する支持効果が現れているが、政治に無関心な若年層の行動が単なる関心表明を越え、実際の投票につながるかは未知数」と話した。

専門家らは、スウィフトがテレビ討論直後に公式支持宣言をしたことが、緻密に企画された選挙戦略である可能性があると評価した。スウィフトのインスタグラムアカウントに一日で「いいね」が1000万件が付けられた。

専門家らは、ハリス氏がテレビ討論を通じて収めた真の成果はお金だと口をそろえる。民主党系の献金サイト「アクトブルー」にはテレビ討論直後に4300万ドル(約61億円)の後援金が募られた。これは、ミネソタ州のティム・ウォルズ州知事がハリス氏が大統領候補に指名された日以降、1日基準で最多募金額だ。短い期間にハリス氏が急激に認知度と支持率を高めた背景は、毎月3倍以上の広告費を支出してきた資金力と密接な関係がある。