飢餓のダルフールへ食料搬入、国境検問所の通行再開

AI要約

アフリカ北東部スーダンのダルフール地方での飢饉に対する食料搬入が再開された。国連世界食糧計画は、1万3000人向けの食料を搬入し、約50万人分の食料や栄養補給品を用意している。

スーダンでは武力衝突により1000万人以上が避難し、少なくとも1万8000人が死亡。国境の閉鎖により食糧支援が困難だったが、アドレ検問所経由での支援物資の届け方が確立されつつある。

国際社会の圧力の下、スーダン政府は人道支援目的で主要な国境検問所の通行を認める方針を示し、緊急支援が進む一方、2600万人以上が支援を必要とする状況にある。

飢餓のダルフールへ食料搬入、国境検問所の通行再開

(CNN) 飢餓が発生しているアフリカ北東部スーダンのダルフール地方への食料搬入が、6カ月にわたる停止を経て再開した。国連世界食糧計画(WFP)は21日、食料を積んだトラックの第一陣が隣国チャドからダルフールに到着したと明らかにした。

WFPによると、搬入した食料は飢餓が差し迫っている1万3000人向け。「再開した輸送ルートを通じて速やかに搬入できるよう、約50万人分の食料や栄養補給品を用意している」という。

国連人道問題調整事務所(OCHA)によると、スーダンでは昨年4月に国軍と準軍事組織の即応支援部隊(RSF)の間で戦闘が始まり、これまでに1000万人超が家を追われ、少なくとも1万8000人が死亡した。OCHAは先月、スーダン国民の半数以上が飢餓に直面していると報告した。

チャドとの国境にあるアドレ検問所を通って最短かつ効率的にダルフールに支援物資を届けられるルートにより、主な配給所に1日以内に食料を届けることができるという。

スーダンの国境が閉鎖されていた間、WFPはアドレ検問所経由で2回輸送団を送ることができたが、使用したのはさまざまな武装組織が支配している紛争地帯を通る、長く危険なルートだった。

スーダン政府は先週、国際社会からの圧力が高まる中、人道支援目的での主要な国境検問所の通行に合意。主権評議会はアドレ検問所を3カ月間通行できるようにすると発表した。同検問所については、武器の輸送に使用されているとして国軍が2月に閉鎖していた。

OCHAによると、同国では人口の半分以上にあたる2600万人が支援を必要としている。