米民主党全国大会が開幕 「打倒トランプ」で団結へ 大統領選

AI要約

米民主党全国大会がシカゴで開幕し、過去に例を見ない展開を迎えている。

ハリス副大統領が候補に選ばれ、バイデン氏は共和党候補のトランプ前大統領に勝利するために団結を呼びかけている。

党大会は5万人が参加し、明るい未来と危険な過去の対比を示し、重要な政策指針を打ち出している。

米民主党全国大会が開幕 「打倒トランプ」で団結へ 大統領選

 【シカゴ時事】米民主党の全国大会が中西部イリノイ州シカゴで19日、開幕した。

 約1カ月前にバイデン大統領(81)が再選を断念し、ハリス副大統領(59)が新たな大統領候補に選ばれた後の極めて異例の大会。初日は党綱領を採択したほか、バイデン氏が基調演説を行い、共和党候補のトランプ前大統領(78)を倒すためハリス氏の下で団結するよう呼び掛ける。

 4日間の大会は「人々のため、私たちの未来のため」をテーマに、約5万人が参加。トランプ氏が米国を過去に引き戻そうとする「危険で過激」な候補と位置付け、「明るい将来への前進」を掲げるハリス氏との対比を図る。党綱領は、中間層重視の経済や気候変動対策、人工妊娠中絶の権利擁護など、九つの政策指針を打ち出した。

 バイデン氏の選挙戦離脱を巡っては、高齢不安が高まる中でレースに残ろうとした同氏と、撤退圧力をかけた党重鎮らとの間で深刻な亀裂が表面化した。19日に短く演説したハリス氏は、私心を捨てて後進に道を譲ったバイデン氏の「歴史的指導力と生涯にわたる国への献身」に感謝すると表明。党の分断修復を演出した。