ロシア系米国人に禁錮12年、ウ支援団体への7500円寄付めぐり ロシア

AI要約

ロシアの裁判所がウクライナ支援のために50ドルを寄付したロシア系米国人女性に対し、禁固12年の判決を下した。

女性は罪を認め、主張によるとウクライナ軍に対して資金を送金したとされる。

刑の執行後、囚人交換の対象となることが期待されているが、最高刑引き上げの影響も指摘されている。

ロシア系米国人に禁錮12年、ウ支援団体への7500円寄付めぐり ロシア

(CNN) ロシアの裁判所は15日、ウクライナを支援する米国拠点の慈善団体に50ドル(約7500円)あまりを寄付したロシア系米国人女性について反逆罪で禁錮12年とする判断を下した。裁判は非公開で行われた。

クセニア・カレリナさん(33)は罪を認めていた。カレリナさんは今年1月、祖父母の元を訪れた際、ロシアのエカテリンブルク市で拘束された。

ロシア国営RIAノーボスチ通信によると、捜査官らはカレリナさんがウクライナ軍が装備と弾薬を購入するための資金を送金したと主張した。

カレリナさんの弁護士は控訴する意向をロシアメディアに伝えている。

米国家安全保障会議のカービー戦略広報担当調整官は「この12年という判断は報復的な残虐性と言えると思う」とし、人々の苦しみを和らげるために50ドルを寄付したことを反逆罪と呼ぶのはまったくばかげていると非難した。

今回の判断の2週間前には、ロシアと西側諸国の間で冷戦以降、最大の囚人交換が行われた。カレリナさんの弁護士は裁判所の判断が執行され次第、カレリナさんが今後の囚人交換の対象となるよう働きかけるとしている。

カレリナさんのボーイフレンドはCNNに対し、今回の判断は「ばかげている」と語り、今月初めの囚人交換にカレリナさんが含まれなかったことに怒りをあらわにした。

今回の判断は、プーチン大統領が昨年4月に反逆罪の最高刑を20年から終身刑に引き上げたことを受けたもの。最高刑の引き上げは、2年半に及ぶウクライナ戦争で激化した反対派を弾圧する取り組みの一環だ。