性別騒動の女性ボクサー 誹謗中傷で刑事告訴 訴状にはマスク氏らの名前も

AI要約

アルジェリアのボクシング選手が性別を巡る誹謗中傷で告訴し、捜査が始まった。

告訴状には有名人の名前も記載されており、SNS投稿が問題視されている。

性別を巡る議論が起きたボクシング選手の働きに注目が集まっている。

性別騒動の女性ボクサー 誹謗中傷で刑事告訴 訴状にはマスク氏らの名前も

 パリオリンピックのボクシング女子で金メダルを獲得したアルジェリアの選手が、性別をめぐり誹謗中傷を受けたとして刑事告訴しました。訴状にはイーロン・マスク氏らの名前もあります。

 パリオリンピックのボクシング女子66kg級で金メダルを獲得した、イマネ・ヘリフ選手(25)の代理人弁護士によりますと、ヘリフ選手がインターネット上で性別をめぐり誹謗中傷を受けたとして刑事告訴し、パリ検察が捜査を始めたということです。

 フランスメディアによりますと、告訴状にはアメリカの実業家、イーロン・マスク氏や、イギリスの作家で「ハリー・ポッター」シリーズで知られるJ・K・ローリング氏の名前も記載されているということです。

 マスク氏はSNS上の、「男性は女性のスポーツにふさわしくない」という第三者の投稿を引用して「その通り」と記し、ローリング氏は、「彼に頭を殴られ、彼に人生の野望を打ち砕かれた女性の苦悩を、女性蔑視のスポーツ団体に守られている男性が楽しんでいる」などと投稿していました。

 ヘリフ選手をめぐっては、ロシアが主導する国際ボクシング協会(IBA)が去年の世界選手権で、テストステロン値が男性並みに高いとして失格としました。一方でIOC(=国際オリンピック委員会)はパリオリンピックで、パスポートの性別が「女性」であることなどを理由に出場を認めました。

 ヘリフ選手の代理人弁護士は、「捜査はネットリンチをあおった人物にも焦点を当てる必要がある」と指摘したうえで、「ボクシングのチャンピオンが受けた不当な嫌がらせはパリオリンピックの最大の汚点になるだろう」としています。(ANNニュース)