「性別」が議論になった女子ボクサー、SNSでの中傷を刑事告訴

AI要約

アルジェリアのボクシング選手が性別についての差別を受け告訴

選手は性別検査をクリアして出場し、金メダルを獲得

ヘリフ選手はSNS上で誹謗中傷を受け、今後の捜査が注目されている

「性別」が議論になった女子ボクサー、SNSでの中傷を刑事告訴

 パリ・オリンピックのボクシング女子66キロ級で「性別」を巡り出場の是非が議論されたアルジェリアのイマネ・ヘリフ選手がSNSで誹謗中傷(ひぼうちゅうしょう)を受けたとして、フランスの捜査当局に告訴した。AP通信などが11日報じた。容疑者は特定していない。フランスの法律によれば、当局は今後、捜査を開始するか判断することになるという。

 ヘリフ選手は昨年の世界選手権に出場した際、国際ボクシング協会(IBA)が実施した性別検査で失格となったが、パリ五輪では女子選手として出場が認められた。だが、X(ツイッター)などではヘリフ選手を非難する投稿が相次いだほか、事実と異なるにもかかわらず「トランスジェンダー選手」などと指摘する書き込みも目立った。

 ヘリフ選手は9日の決勝で勝利し、金メダルを獲得。試合後の記者会見では「ひどい攻撃を目にした。将来の五輪でこうしたことは二度とあってほしくない」と語っていた。【パリ金子淳】