初対決のトランプ氏VSハリス氏 緊急世論調査で大差…勝者はどっち?

AI要約
トランプ前大統領とハリス副大統領の初の直接対決では、ハリス氏が勝者とされ、世論調査でも63%の支持を得てトランプ氏の37%を上回った。ハリス氏は過去の政治論争を巧みに避けつつ、未来志向のメッセージを発信し、トランプ氏の攻撃に対抗した。討論会の冒頭から終盤まで、ハリス氏はポジティブなメッセージを継続し、アメリカを一つにしようとする姿勢を示した。
初対決のトランプ氏VSハリス氏 緊急世論調査で大差…勝者はどっち?

 トランプ前大統領とハリス副大統領が、初の直接対決を果たしました。ずばり勝者はどちらなのか、外報部の中丸徹デスクに聞きます。

 ずばり勝者はどちらなのでしょうか?

中丸記者

「ハリス氏が思ったよりもよくやったという一方で、トランプ氏が自滅したことにより、結果、ハリス氏が勝者だと思います。

今回の一番のポイントは『ハリス氏が大統領して大丈夫なのか。トランプ氏のことはある程度知っているけど』ということでした。トランプ氏がそうしたハリス氏の細かい点を追及することができなかった。『最低の副大統領だった』と大雑把な批判をしたことで、ハリス氏としても『そうじゃありません』と議論がかみ合わなくなりました。逆に、トランプ氏が『移民が犬を食べている』と言い、司会者から『そういうことはありませんよ』と否定されてしまう場面もありました。攻め方を間違えたと思います。

一方のハリス氏は、『古いのはトランプ氏で新しいのは私』という未来志向のメッセージを出すことで、過去の政策の『言った言わない』『やったやらない』、そうした論争からうまく逃げ切ったなという印象です」

 中丸記者が特に印象に残っている場面はありますか?

中丸記者

「冒頭のあいさつのシーンです。2人は初対決どころか初対面です。まずハリス氏の方から歩み寄って握手をし、『カマラ・ハリスです』と名乗っています。『けんかをしにきたわけじゃないですよ』という温かい雰囲気がありました。

そして、討論の最後にそれぞれ一言いうんですけど、トランプ氏は最後までハリス氏を批判していたのに対し、ハリス氏は『アメリカは共和党も民主党もない。私のクライアントは国民です』ということで、アメリカを一つにする未来の大統領というポジティブなメッセージを出し続けることに成功しました」

 では、アメリカの世論はどうみたのでしょうか。CNNの緊急世論調査の結果が入ってきました。「討論会の勝者は?」という調査に対して結果は、ハリス氏が63%、トランプ氏が37%。けっこう差が開きましたが、中丸記者はどうみますか?

中丸記者

「ダブルスコアと言ってもいいと思います。分かりやすいのが、バイデン氏VSトランプ氏だった時(1回目の討論会)、バイデン氏がちょっと言葉に詰まったりして老いが隠せないということで撤退まで追い込まれたきっかけにもなった討論会の結果というのは、実はトランプ氏が67%に対しバイデン氏が33%でした。ほぼ今回の逆です。つまりトランプ氏にとっては、バイデン氏が撤退を強いられたのと同様の明らかな負けに近い結果ということでは、かなり負けた数字と言っていいと思います」