東南アジア出身者も韓国の暑さに驚き…「大邱は乾式、光州は湿式サウナ」(2)

AI要約

高齢者や古物商が光州の熱帯夏の過酷さに苦しむ様子が描かれている。

光州の体感温度が顕著に上昇し、猛暑日の数も増加していることが示されている。

都市の耐熱化が急務であり、熱中症予防など熱対策が昼夜を通じて必要だと警鐘が鳴らされている。

東南アジア出身者も韓国の暑さに驚き…「大邱は乾式、光州は湿式サウナ」(2)

80歳のある高齢者は「雨が降っても暑さが和らがず地面から湿気が上りさらにつらい。マスクにすぐ汗が染み込み、1日に3回取り替えながら古紙を集めにいく」と話した。古物商の主人も「暑さに耐えられず倒れる高齢者もいる」と話す。

◇体感猛暑日数30年間で2.5倍増加「光州は湿式サウナ」

光州の蒸し暑さはデータでも立証される。韓国気象庁のデータを基に分析したところ、2015~2024年の過去10年間の全国66地域の5~9月の体感温度は、光州が29.52度で1位となった。江原道太白(カンウォンド・テベク)の24.94度と比較すると5度近く高かった。続けて全羅北道全州(チョンラブクド・チョンジュ)、大田(テジョン)、慶尚北道亀尾(キョンサンブクド・クミ)が後に続いた。大邱(テグ)は11位にとどまった。体感温度は気温と湿球温度などに基づいて人間が感じる暑さを数値にしたものだ。

体感33度以上を記録した猛暑日の日数もやはり光州は最近5年間に平均30.6日で30年前の1990~1994年より2.5倍に増加した。同じ期間に1.5倍増えた大邱の25.6日を上回った。

光州研究院のキム・ヨンス研究委員は「大邱が乾燥式サウナならば光州は湿式サウナに例えられる。海に近く南西の風の影響を多く受けて降水量も多く、体感温度で見れば光州がはるかに暑いといえる」と説明した。

市では都心部に日よけを増やすなど強まる猛暑に備えるために多様な対策を出している。だが猛暑による熱ストレスを防ぐには限界があると指摘される。猛暑対策が最も暑い昼間の時間帯に集中しており、熱帯夜など夜まで続く熱気に対する対策も急がれる。キム研究委員は「熱中症患者が昼間だけでなく朝と夜にも発生している。24時間働く宅配ドライバーなど夜間労働者の熱中症を予防できる暑さ対策も必要だ」と話した。

◇「熱ストレスで2兆4000億ドル損失」…都市の耐熱化至急

世界的にも深刻化する熱ストレスに備え都市の耐熱化が必要だという警告が出ている。国際労働機関(ILO)は最近発表した報告書で熱ストレスの影響で労働生産性が低下し、2030年まで世界経済に2兆4000億ドル(351兆円)の損失をもたらすと予想した。

グテーレス国連事務総長は最近「ますます致命的になる猛暑で数十億人が深刻な暑さに直面している。都市設計を通じて温度を低くし、冷房技術の効率性を高めるなど上昇する気温に対抗しなければならない」と話した。