「ゼレンスキーは《最悪の選択》をした」ロシア越境攻撃を仕掛けたウクライナが、「アメリカ・フランスに見放される」運命にある理由

AI要約

ウクライナがロシアに対する越境攻撃を開始し、戦況が激化している状況について詳細が述べられている。

攻撃の目的や進展、両国の関係性についての懸念や動きも報告されている。

特に原子力施設周辺の進展に対する懸念が示され、国際的な状況に深刻な影響を及ぼしかねない状況である。

「ゼレンスキーは《最悪の選択》をした」ロシア越境攻撃を仕掛けたウクライナが、「アメリカ・フランスに見放される」運命にある理由

8月6日から、ウクライナはロシアに対して越境攻撃を開始した。その狙いはどこにあるのか。また、なぜ今の時期の攻撃なのか。ゼレンスキー大統領の真の狙いがよく分からない。

F16戦闘機を入手したとはいえ、年末までの供与数は約20機と、その数も少なく、ウクライナのパイロットの習熟度も十分ではないし、整備スタッフも足りない。直ぐに戦局を好転できる手段とはなりえない。

8月10日、ゼレンスキーは、国境を接するロシア西部のクルスク州でウクライナ軍が越境攻撃を行っていることを認め、「戦線を侵略者の領内に押し込んでいる」と主張した。

ウクライナ軍は、国境から10km先まで進軍し、スジャに迫っているという。約1万人の部隊が、戦車11台と装甲戦闘車両20台以上で進軍しているという。ウクライナ側の発表によれば、これまでに、1000km平方メートルのロシア領土を占領したという。

ゼレンスキーによると、この越境攻撃は、領土奪還のためにロシアに圧力をかけることが目的だという。これまでは、ロシア領内では欧米から供与された武器は使用しないことになっていたが、今回は欧米側もそのような制限は設けていないという。

ロシアは反撃体制を整えつつあり、激しい戦闘が続いている。この事態に対して、国境地帯(クルスク州、ベルゴロド州、ブリャンスク州)から12万人ものロシア人住民が避難している。

ウクライナ軍は、ガスプロム社が保有するスジャの北西郊外にある天然ガスパイプライン施設を制圧したという。この施設は、ロシアからウクライナを経由してEU諸国へ天然ガスを輸送するパイプラインの拠点である。

さらに、ウクライナ軍は、ロシアで最大級のクルスク原子力発電所にも迫りつつあり、不測の事態が懸念されている。クルスク原発はスジャから60kmの地点にある。IAEA(国際原子力機関)は、ウクライナとロシアの双方に対して自制を呼びかけている。

ウクライナは、ロシアが自国南部のザポロジエ原発を占拠していることを非難しており、それへの対抗措置としてクルスク原発まで進軍するのかどうかは不明である。

ロシアによれば、これまでのウクライナによる攻撃で、クルスク州では3人が死亡し、121人が負傷したという。ロシアは、10日、クルスク州上空で無人機26機を撃墜したと発表した。