ハマスが停戦希望か、イスラエル首相の考えは不明

AI要約

エジプトとカタールがハマスの指導者が停戦を望んでいると伝え、イスラエルとの交渉が再開される見込み。

ネタニヤフ首相の停戦意向は不明で、極右閣僚の反発を考慮する必要がある。

ハマスは停戦交渉への態度を示さず、死者が出た攻撃で影響を受けている。米国からの圧力も迫る状況。

ハマスが停戦希望か、イスラエル首相の考えは不明

(CNN) イスラム組織ハマスとイスラエルとの間で進められている停戦と人質解放をめぐる交渉で、仲介国であるエジプトとカタールからは、ハマスの指導者ヤヒヤ・シンワル氏が停戦を望んでいるとの考えがここ数日でイスラエル側に伝えられたことがわかった。イスラエルの情報筋が明らかにした。イスラエルとハマスとの交渉は15日にも再開されるとみられている。

ただ、イスラエルのネタニヤフ首相が停戦を望んでいるかどうかは不明だ。

情報筋によれば、ネタニヤフ氏の側近は記者や政府当局者に対して、ネタニヤフ氏は連立政権への影響に関係なく合意を結ぶ用意があると伝えている。しかしイスラエルの治安当局の幹部は、連立政権内の極右の閣僚からの激しい反発を考えれば、ネタニヤフ氏の合意への意欲についてかなり懐疑的だ。

情報筋のひとりは、ネタニヤフ氏が何を望んでいるかは誰にも分からないと指摘した。

はっきりしているのは、ネタニヤフ氏が停戦と人質解放の交渉をめぐり、米国からの強い圧力に直面するということだ。

仲介国がシンワル氏が停戦を望んでいるとイスラエルに伝えていたとしても、ハマスは11日、停戦交渉への参加について疑念を示している。ハマス側は仲介国に対して、バイデン米大統領や国連安保理などが示した提案に基づいて停戦の計画を実行するよう求めている。

地元当局者によれば、ハマスの直近の態度は、イスラエルが10日にパレスチナ自治区ガザ地区の学校を攻撃して少なくとも93人の死者が出たことが影響している。

イスラエルの情報筋によれば、米当局者はイスラエルに対し、紛争の拡大を避けるために、今こそ停戦合意に応じるときだと考えていると伝えたという。

ハマスに拘束された人質の家族団体「人質・行方不明者家族フォーラム」もイスラエルとハマスに対し、交渉をまとめるよう呼び掛けている。

イスラエルのスモトリッチ財務相は停戦合意の提案について「降伏の取引」だと指摘。SNSへの投稿で、ネタニヤフ氏に対し、このわなに陥らないようにし、最近設定した越えてはならない一線からのわずかな変更にも同意しないよう求めた。