イスラエル、ガザ学校爆撃で100人超死亡 調停の成否見通せず、エジプトが批判

AI要約

パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市にある学校がイスラエル軍に爆撃され、パレスチナ人100人以上が死亡した。ハマスは爆撃を非難し、停戦協議再開を求める声も。

エジプト外務省は、現場の学校への攻撃を「意図的な殺害」と批判。被害が拡大した理由も明らかに。

イスラエル軍は襲撃の理由として、ハマスの拠点があると述べており、民間への被害軽減を謳っている。

【カイロ=佐藤貴生】ロイター通信は10日、パレスチナ自治区ガザ北部のガザ市にある学校がイスラエル軍に爆撃され、パレスチナ人100人以上が死亡したと伝えた。中東メディアが報じた映像では施設内は激しく損傷し、がれきが散乱している。

ガザでイスラエルと戦闘を続けるイスラム原理主義組織ハマスは、恐ろしい犯罪で事態を悪化させると爆撃を非難した。米国とカタール、エジプトは8日、イスラエルとハマスに15日から停戦協議を再開するよう求めたばかりだった。協議が日程通り実現するかは不透明な情勢となった。

エジプト外務省は住民の「意図的な殺害」であり、イスラエルに戦闘終結の意思がないことを示していると批判した。

現場の学校にはイスラエル軍の攻撃を逃れてきた避難民が多数おり、爆撃当時はイスラム教の夜明けの礼拝が行われていたために被害が拡大したとみられる。

イスラエル軍は爆撃について、ハマスの司令官や戦闘員が潜伏する軍事拠点があるため、民間への被害軽減措置を講じた上で実施したと述べた。