韓国政府、バッテリー情報から公開推進…「電気自動車恐怖症」防ぐ

AI要約

韓国政府が電気自動車バッテリー情報の公開を勧告し、対策を検討中。

自動車メーカーがバッテリー情報を公開し始め、政府は義務化を検討中。

火災原因の過充電を防止するための対策も話し合われており、補助金制度の改編も検討中。

韓国政府、バッテリー情報から公開推進…「電気自動車恐怖症」防ぐ

韓国政府が電気自動車バッテリー情報を公開するよう自動車メーカーに勧告以上の措置を取ることにした。最近仁川(インチョン)のマンション地下駐車場で発生した大型火災で電気自動車に対する恐怖症が拡散するのを防ぐためだ。韓国政府は13日にこうした内容を盛り込んだ短期対策を発表する。

政府は12日、環境部次官の主宰で行政安全部、国土交通部、産業通商資源部など関係官庁と専門家が参加する緊急会議を開いた。この会議で検討した内容に基づいて13日に国務調整室長主宰の次官会議を開き、電気自動車火災予防と対応に向けた総合対策を話し合う計画だ。総合対策は来月発表する予定だが、すぐに施行できる案はこの日発表することにした。

最初に議論される短期対策は「バッテリー情報公開」だ。ただちに自動車メーカーに少なくとも勧告以上の措置が取られる可能性が高い。情報公開を義務化する案も検討中だ。政府高位関係者は「法的に技術的な部分を検討しているが、事実上バッテリー情報を公開(義務化)する方向」と話した。

自動車メーカーは消費者の懸念を考慮し電気自動車に搭載されたバッテリー情報を相次いで公開している。現代自動車が9日にホームページを通じて電気自動車13車種に搭載されたバッテリーメーカーを公開したのに続き、12日には起亜が7車種、BMWが10車種のバッテリーメーカーを明らかにした。これに対し仁川で火災が起きた車のメーカーであるメルセデス・ベンツは非公開の原則を固守している。ベンツコリア関係者は「供給網情報は公開しないという原則はそのまま」としながらも、「状況を見守って検討している」と話した。

これに対し韓国政府は現行の自動車管理法施行規則を改正してバッテリー情報を公開するようにできるという立場だ。ただバッテリー情報公開義務化が場合によっては通商問題に飛び火する可能性を念頭に置き、ぎりぎりまで情報公開水準を調整する見通しだ。

火災原因として指定された過充電を防止するための対策も話し合われた。環境部は今年初めに電気自動車の過充電防止に向け「電力線通信(PLC)モデム」を装着した充電器に対し補助金を40万ウォン多く支給する案を発表した。これと関連し補助金加点を増やすなど補助金体系を改編することも検討中だ。環境部高位関係者は「電気自動車と充電所関連の補助金を既存の制度より安全性に焦点を合わせて設計するなど電気自動車普及政策を総合的に再検討するのは避けられないだろう」と話した。