イラン産原油、バングラやオマーンが新たな輸出先に=関係筋

AI要約

イランが新たな輸出先に原油を輸出したことが明らかになった。米国の制裁を回避するため、17カ国への販売を模索している。

バングラデシュやオマーンへの輸出が行われ、バングラデシュ国営石油会社は購入を否定している。

イランの石油輸出量はピークに達し、安定している状況が続いている。

イラン産原油、バングラやオマーンが新たな輸出先に=関係筋

Jonathan Saul Alex Lawler

[ロンドン 9日 ロイター] - イランがバングラデシュやオマーンなどに新たに原油を輸出したことが海運関係者や海運データから分かった。

原油販売はイランの主要収入源。米トランプ前政権が2018年に核開発疑惑を巡って原油輸出に再び制裁を科し、イランは制裁を回避する方法を模索し続けている。

イランのメヘル通信によると、同国のオジ石油相は先月、欧州諸国を含む17カ国に原油を販売したと明らかにした。

イランの核開発に反対する米国のロビー団体(UANI)の幹部は、海運データを引用し、リビア船籍のタンカー「ゴールデン・イーグル号」が今年、イランのハールク島沖で同国産原油を積んだ別の船舶から原油を受け取った後、バングラデシュのチッタゴン港付近を航行していたと指摘。ゴールデン・イーグル号はチッタゴン周辺で船舶間貨物積み替え(STS)を行い、積み荷の一部をより小型なタンカーに降ろしたという。UANIはイラン関連のタンカーの動向を人工衛星のデータを通じて追跡している。バングラデシュへの輸出は、別の追跡データでも確認された。

バングラデシュ国営石油会社の関係者はイランからは購入していないと話し、購入者を特定することは難しいと述べた。

6月にはオマーンのソハール港にもイラン産原油が引き渡されたとみられる。

米調査会社ケプラーのアナリストによると、イランの石油輸出量はピークに達しており、2月以降は日量150万バレル近辺で安定しているという。