防衛省向けで航空宇宙・エネ事業伸長…川崎重工、通期受注高を上方修正

AI要約

川崎重工業は2025年3月期連結受注高の見通しを上方修正し、航空宇宙システムとエネルギーソリューション&マリン事業が伸びる見通し。

売上高、全利益については据え置きだが、パワースポーツ&エンジン事業と精密機械・ロボット事業では回復が見込まれる。

民間航空エンジン事業では売上げの回復と利益への貢献が期待され、過去最高の売上高を達成した24年4―6月期連結決算についても伸びが見られた。

川崎重工業は6日、2025年3月期連結受注高の見通しを5月公表比500億円増の2兆4100億円(前期比15・7%増)に上方修正した。航空宇宙システム、エネルギーソリューション&マリンの両事業で防衛省向けが伸びる見通し。

25年3月期連結業績(国際会計基準)は売上高、全利益段階で従来予想を据え置いた。2輪車や4輪車などのパワースポーツ&エンジン事業の供給回復や、精密機械・ロボット事業での半導体製造装置向けロボットの需要回復を見込む。

民間航空エンジン事業について山本克也副社長は「想定を超える売上げの回復、利益への貢献がある。下期に向けては(計画比で)上振れということも期待している」とした。

24年4―6月期連結決算は売上高が前年同期比9・6%増の4442億円で、4―6月期として過去最高となった。利益面では、民間航空エンジン事業や精密機械・ロボット事業で採算性改善などにより増益となった。