NASA、これまでで最も有望な地球外生命の証拠を採取…問題はどうやって地球に持ち帰るか(海外)

AI要約

NASAの火星探査機「パーサヴィアランス 」が、火星に微生物が存在した可能性を示す岩石を発見した。

NASAでは度々予算がカットされ、ミッションが滞っているが、今回の発見はNASAにとっての勝利だと言える。

火星で発見された岩石には、地球外生命体の最初の痕跡が存在する可能性が高いが、詳細な調査やサンプルの持ち帰りが必要である。

NASA、これまでで最も有望な地球外生命の証拠を採取…問題はどうやって地球に持ち帰るか(海外)

NASAの火星探査機「パーサヴィアランス 」が、火星に微生物が存在した可能性を示す岩石を発見した。

この可能性を確認するには、岩石を地球に持ち帰り、詳細な研究をする必要があるが、3つの重要な特徴から、微生物が存在した可能性はかなり高いと考えられている。

NASAでは度々予算がカットされ、ミッションが滞っているが、今回の発見はNASAにとっての勝利だと言える。

アメリカ航空宇宙局(NASA)が火星で発見した岩石は、地球外生命体の最初の痕跡だったと言われる日が来るかもしれない。

誤解のないように言っておくと、NASAは火星の生命体を発見したと宣言しているわけではない。火星探査機「パーサヴィアランス(Perseverance)」が、古代の微生物活動に由来する可能性のある岩石を採取したと、2024年7月25日に発表したのだ。

この可能性を確認するには、岩石のサンプルを地球に持ち帰り、より詳細に調査する必要がある。

「我々はまさにこのようなサンプルを探していた」と、パーサヴィアランス・ミッションの主任科学者、ケイティ・スタック・モーガン(Katie Stack Morgan)はBusiness Insiderに語っている。

「チェヤヴァ滝(Cheyava Falls)」(左)と名付けられたこの岩には、3つの重要な特徴がある。

硫酸カルシウムの白い筋が走っており、これはかつて水が流れていたことを示している。

有機化合物が含まれていることが検査で明らかになった。有機化合物は、炭素をベースにした生命の構成要素だ。

点在する「ヒョウ柄の斑点」は、地球上の微生物が示す化学反応の痕跡に似ている。

しかし、有機物もヒョウ柄の斑点も、非生物学的なプロセスで生じた可能性もある。そのためこれを確認するには、サンプルを地球で詳細に調査する必要がある。探査機で火星の岩石について調べるには限界があるからだ。

「火星に生命がいると言っているわけではないが、生命存在指標(バイオシグネチャー)として説得力がある」とスタック・モーガンは述べている。

生命存在指標とは、生命の存在を示すあらゆる特徴のことをいう。

「これは非常に重要な発見だ」とスタック・モーガンは付け加えた。

ここしばらくの間、NASAは予算の制約やミッション全体にわたる技術的なミスなどによって次々と打撃を受けており、今回の発見は、NASAにとって待ち望んでいた勝利となった。