ニワトリも興奮や恐怖で顔が真っ赤に フランス研究

AI要約

ニワトリの顔が赤くなる理由についての研究結果が発表された。恐怖や興奮時に顔が紅潮することが示された。

顔の赤みや頭部の羽毛の状態が、ニワトリの感情や健康状態を表す指標となる可能性がある。

哺乳類の顔の表情研究が進んでいる中で、鳥類における研究は比較的不足している。

ニワトリも興奮や恐怖で顔が真っ赤に フランス研究

(CNN) 顔を真っ赤にするのは「最も人間らしい特有の表情」だとチャールズ・ダーウィンは言った。しかしニワトリにもこの表情があり、恐怖や興奮で顔が赤くなるという研究結果が発表された。

この研究は、フランスの国立農学研究所やトゥール大学の研究チームが24日の米科学誌プロスワンに発表した。

それによると、めんどりは落ち着いている時は頭の羽毛を膨らませているが、餌を食べるのを待って興奮しているような時や、捕獲されるなどの恐怖を感じている時は、数秒間、顔を紅潮させることが分かった。

「人間の場合、顔が赤くなるのは恥ずかしさと関係していることも、怒りや喜びなど幅広い感情を表すこともある」「ニワトリの感情をそうした人間の感情と直接比較することはできないものの、ニワトリも強い感情に伴って顔が赤くなることが分かった」と研究者は解説する。

顔の赤みが薄く頭部の羽毛が膨らんでいるのは、ニワトリが落ち着いて安心している表れであり、鶏の健康状態の判断に利用できるかもしれないと研究チームは指摘している。

動物の顔の表情については、犬や馬、豚、ネズミなどの哺乳類に関する研究はあったものの、鳥類はあまり広く研究されていなかった。

研究チームはフランスの農場で2種のめんどり17羽を4週間にわたって観察し、日常の行動やさまざまな刺激に対する反応を記録。映像から2秒ごとに画像を抽出し、それぞれの横顔を調べた。

顔が赤くなる仕組みは解明できなかったものの、ニワトリの感情は、とさかや肉髯(にくぜん)よりも、頬や耳朶(じだ)の方に表れると結論付けている。