「18歳の高齢猫が急に夜鳴くように」専門家が「今すぐやって」と伝えること

AI要約

18歳の老猫が突然鳴き始めた理由がわからず悩むFRaU web編集部員・Nさん。夫との同棲を始めても環境の変化は気をつけていたが、最近マロンちゃんがよく鳴くようになった。

猫が鳴く原因として発情期や環境の変化が挙げられるが、18歳のマロンちゃんは既に不妊手術を受けているため発情期は考えにくい。そして住み慣れた環境であるため慣れない場所での不安もないという。残るは環境の変化か。

高倉はるか先生によると、老猫が突然鳴き始める原因は寂しさや甘えたい気持ちかもしれない。夫が夜勤でいない時に鳴くことがあり、その時は何を求めているのか不明。

「18歳の高齢猫が急に夜鳴くように」専門家が「今すぐやって」と伝えること

昨年結婚し、夫の家での同棲をスタートしたFRaU web編集部員・Nさんの猫 マロンちゃんが、最近よく鳴くという。

今年2月にも、「猫の夜鳴きはなぜ?どうしたらなくせる?動物行動学のプロが特定した3つの原因」で、猫が鳴く原因として、「発情期」「慣れない場所での不安」「環境の変化によるストレス」の3つが考えられると紹介している。

だがNさんの猫は18歳を過ぎていて、不妊手術もとうに済み、発情期で鳴く可能性はほぼゼロ。幼い頃からずっと住んでいる家なので「慣れない場所」でもない。

では、残る環境の変化か、それ以外の理由か……。

マロンちゃんは、Nさんの夫が、昔から一緒に暮らしてきた猫。約18年前に段ボールに入れられ、寺に置いてきぼりにされていた、まだ目も開いていない3匹の猫のうちの1匹だった。寺の貼り紙で知ったNさんの夫のご家族が3匹すべて引き取った。マロンちゃん以外の2匹は数年前に亡くなったという。

Nさんいわく、「夫からは、同棲をスタートさせる前から『猫は環境の変化が大きなストレスになる』と口を酸っぱくして言われていたので、一緒に住むようになってからも、普段マロンさんが過ごしているリビングスペースには極力新しい家具などを持ち込まず、マロンさんが入らない他の空室に私の家具を詰め込み、できるだけ環境の変化を感じなくてすむように気をつけていました」。

おかげでNさんと初めて会った時も、「隠れることもなく、意外と穏やか」で、Nさんが一緒に住むようになっても、マロンちゃんに変化はなかったという。

ただ昨年から、鳴いたり、吐いたりが頻繁に見られるようになり、「今年になってから夫が夜勤で家にいなかったりすると、1時間おきに『あおーん』と鳴くことも」(Nさん)。寂しさもあったのだろうか。

やがてそれにも慣れて、以前より落ち着いてはきたものの「今でも日によって、そわそわした様子で鳴きながら私の様子を見にきたり、別の部屋から鳴いて呼んだり。ごはんやトイレなどの理由がないのに、明け方などに頻繁に鳴く時もあります。その場合、何を求めているのでしょうか」。

東京大学、および大学院で獣医学を学び、在学中にカリフォルニア大学デービス校付属動物病院にて行動治療学の研究をされた高倉はるか先生の、ペットのお悩み相談に答える連載。

「ペットと人の双方が楽しく快適に暮らせるライフスタイル」を提案するはるか先生に、住み慣れた家の老猫が急に鳴くようになったのは、なにが原因なのか。また鳴いて甘えてくる老猫には、どう接したらいいのかをうかがった。(以下、はるか先生の言葉)。