米国内の石油供給、来年の大幅拡大の手段限られる=ゴールドマン

AI要約

ゴールドマン・サックスは、米大統領選後の国内石油供給の見通しが限られることを指摘。

同社は来年の北海ブレント価格を75─90ドルと予想し、需給均衡とトレンド並みのGDP成長を前提に説明。

さらに、米国関税やFRBの政策変化が原油価格に与える影響も詳細に分析。

米国内の石油供給、来年の大幅拡大の手段限られる=ゴールドマン

[25日 ロイター] - ゴールドマン・サックスは25日、11月の米大統領選で誰が勝利しても、来年の国内の石油供給を大幅に増やす手段は限られるとの見方を示した。

戦略石油備蓄は少なく、規制を緩和しても長期的にしか供給を大幅に増やせない可能性があるとしている。

同社は来年の北海ブレント価格を1バレル=75─90ドルと予想。予想の前提はトレンド並みの国内総生産(GDP)伸び率、安定した石油需要、石油輸出国機構(OPEC)などによる市場の均衡化。

「通商政策は不透明な部分が多いが、米国の原油輸入に関税がかけられる可能性は低いとみられる」とも指摘した。

米国がモノの輸入に一律10%の関税を課すシナリオでは、需要とGDPが鈍化する結果、原油価格が来年1バレル当たり最大11ドル押し下げられる見通し。

米連邦準備理事会(FRB)がコアインフレ率の上昇を理由に利下げを来年以降に延期した場合は、原油価格が1バレル当たり最大19ドル押し下げられ、来年第4・四半期の北海ブレント価格が現在の予測である81ドルに対し62ドルに下落するとの見通しを示した。