バイデン氏、大統領選撤退 高齢不安で交代圧力、異例事態

AI要約

バイデン大統領が再選を目指して立候補を撤退した理由について、高齢や健康上の懸念、共和党候補への対抗力不足、民主党内の失速感などが挙げられる。

バイデン氏は大統領として中間層重視し、新型コロナウイルス禍への経済再生をアピールしたが、インフレや国民の不満が高まり、支持を失った。

再選を目指す現職大統領が選挙戦からの撤退は極めて異例の事態であり、民主党内でトランプ前大統領に対抗できる候補の擁立が急務となる。

 【ワシントン共同】11月の米大統領選で再選を目指した民主党のジョー・バイデン大統領(81)が21日、選挙戦からの撤退を表明した。6月下旬のテレビ討論会で高齢による心身の衰えへの懸念が再燃し、民主党内で交代を求める圧力が強まっていた。共和党候補ドナルド・トランプ前大統領(78)に対抗できる候補の擁立が急務となる。

 再選を狙った現職大統領が撤退に追い込まれるのは、ベトナム戦争の反対運動に直面した1968年のジョンソン大統領の例があるが、二大政党の候補選びが事実上終わった段階の撤退は極めて異例の事態となる。

 バイデン氏は討論会で、声が小さくかすれ、質問への回答で結論を言えない場面も目立った。トランプ氏が7月中旬に暗殺未遂事件に遭い、共和党が団結を強めるのに対し、民主党の失速感が目立っていた。 

 バイデン氏は中間層を重視し、巨額投資で新型コロナウイルス禍からの経済再生をアピールしたが、インフレが長引き国民の不満が噴出。