ロシア副首相が北方領土訪問 実効支配を誇示 日本は抗議

AI要約

ロシアのトルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表は北方領土の択捉島を訪問し、地元当局者らと面会した。プーチン大統領就任後初の高官訪問とみられる。

ロシアは北方領土の実効支配を強調し、日本に対する圧力を示す思惑がある。日本政府は不快感を表明している。

トルトネフ氏は択捉島で観光や建設の発展を促進する指示を出すなど、地域の発展に積極的な姿勢を見せている。

ロシア副首相が北方領土訪問 実効支配を誇示 日本は抗議

ロシアのトルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表は12日、ロシアが不法占拠する北方領土の択捉島を訪問し、地元当局者らと面会した。タス通信が伝えた。プーチン大統領が5月に通算6期目の任期に入って以来、露政府高官の北方領土入りは初とみられる。

ロシアはウクライナ侵略を巡って対立する日本に北方領土の実効支配を誇示する思惑。日本の外務省はトルトネフ氏の択捉島訪問について「日本の立場と相いれず、受け入れられない」と在日ロシア大使館に抗議した。

タスやサハリン州当局によると、トルトネフ氏は今月11日に極東サハリン(樺太)に出張。その一環として択捉島を訪問した。現地でトルトネフ氏は、観光や建設分野で北方領土の発展を加速させるよう当局者らに指示した。(小野田雄一)