根室港からの洋上慰霊 北方領土元島民ら参加希望335人

AI要約

北方四島交流船「えとぴりか」が北海道の根室港に回航され、洋上慰霊用の船として活用される準備が進む。

今年の洋上慰霊は8月20日に国後南コースから始まり、7回の航海が計画されている。

参加者は335人であり、複数回参加を希望する者もおり、後継者世代から幼児まで幅広い参加が見込まれている。

根室港からの洋上慰霊 北方領土元島民ら参加希望335人

 北方領土の元島民らによる洋上慰霊用のチャーター船となる北方四島交流船「えとぴりか」(1124㌧)が8日朝、北海道の根室港に回航された。本番を来月に控え、参加者もほぼ固まりつつあり、5日現在の元島民を含む参加希望者数は335人。うち元島民は66人。一番人気は、元島民21人を含む61人が参加を予定する知床岬沖から島影を望む1泊コースの5回目「国後北コース」となっている。

 元島民が根室海峡側から北方領土に眠る親族を慰霊する「洋上慰霊」は今年3年目。根室港を発着港とし今回は8月20日~9 月21日にかけて計7回実 施する。1回の乗船定員もこれまでで最多の75人とし、実施日が荒天の場合は翌日を予備日としている。 コースは昨年と同じく日ロ中間ラインより根室海峡側を航行。歯舞群島水晶島沖の「歯舞コース」が3回(8月25日、9月2、15日)、標津沖から国後島ハッチャス沖に近づく「国後島南コース」は3回(8月20、29日、9月21日)と日帰りコース6回。加えて新たに、知床半島沖から国後島を望む1泊行程の「国後島北コース」を設けており、この回には択捉島関係者も多く乗船する。

 参加希望者335人のうち、複数回の参加を希望しているのは19人。後継者2~4世は約200人が乗船、残りはそれぞれの配偶者や賛助会員となる。7回とも定員を下回っており、最少の参加者は37人。本来のビザなし渡航とは違い、年齢制限がないため4世世代の幼児も参加しており、今回の最多は親族12人での参加だという。

 今年の洋上慰霊は8月20日の国後南コースから始まる。