バイデン氏の重大な単独記者会見、主なポイント

AI要約

バイデン大統領が記者会見し、自身の政治家としてのキャリアについて語った。

会見での主なポイントは、バイデン氏の明確な言い間違いや質問に対する器用な回答、トランプ氏との比較などだった。

NATO首脳会議でのバイデン氏の立場や対応についても述べられている。

バイデン氏の重大な単独記者会見、主なポイント

ワシントン(CNN) 米国のバイデン大統領は11日、自身の政治家としてのキャリアでこれ以上ないほど大きな影響をもたらす記者会見に臨んだ。北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に合わせて開かれたこの会見の目的は、自身に批判的な人々と支持者らに対し、自分が大統領2期目の職務をこなせる人物だと納得させることにあった。

会見時間は1時間弱。記者10人が発した19の質問に答えた。

会見での主なポイントは以下の通り。

バイデン氏の会見を見て考えを変える人はそう多くはなさそうだ。同氏の大統領選からの撤退を求める民主党議員らにとっては、会見冒頭での明確な言い間違いが非難の材料になる。一方でバイデン氏の支持者らは、外交に関する多様な質問に器用に答えていたと指摘するだろう。

質疑応答に入る前、バイデン氏はハリス副大統領とトランプ前大統領を取り違え、「彼女に大統領の資質がないと思っていたなら、トランプ副大統領を副大統領には選ばなかっただろう」と発言した。

バイデン氏本人によるその場での訂正はなかった。バイデン氏は同日行われたNATOのイベントでも、ウクライナのゼレンスキー大統領をロシアのプーチン大統領と呼び間違えていた。

しかし単独の会見ではその後持ち直し、様々な質問に対して詳細に回答した。質問内容はロシアやイスラエル、国内経済、対中関係、ウクライナ情勢など多岐にわたった。

先月の大統領選討論会では対峙(たいじ)するトランプ氏が発する事実と異なる発言を糾弾できず、自身と同氏との違いも明示できなかったバイデン氏だったが、11日の会見でそうした問題は起きなかった。討論会後の多忙なスケジュールをこなした自身とは対照的に、トランプ氏は事実上何もしていないと強調した。

実際にはトランプ氏とその陣営は何もする必要がなかった。世間の注目がバイデン氏と同氏の失策に集まる中、トランプ氏側は戦略上、ただ相手が自滅し続けるのを放置すればよい状況だった。

NATO首脳会議でバイデン氏は、自身がこれまでいかにNATOの結束を進めてきたかに焦点を当てた。対照的に大統領時代のトランプ氏の取り組みは、大半がNATOの分断を招くものだったと指摘した。

自身の単独会見でバイデン氏は記者団に対し、会議で会談したNATO首脳が自身の大統領職の適格性に懸念を示すことはなかったと説明。彼らが懸念を表明したのは、トランプ氏の2期目が実現した場合の見通しについてだったと述べた。