ガザ南部ハンユニスの学校に空爆、子供含む少なくとも29人死亡…ハマスはイスラエル批判強める

AI要約

パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスの学校にイスラエル軍による空爆があり、少なくとも29人が死亡し、53人が負傷した。

ガザの学校が攻撃される中、停戦交渉が進行中で、米中央情報局長官はエジプトとカタールを訪れ協議を行っている。

ハマスはイスラエル軍の攻撃を非難し、イスラエル批判を強めており、歩み寄りが困難との見方もある。

 【エルサレム=浅野友美】パレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスの学校に9日、イスラエル軍による空爆があり、中東の衛星テレビ局アル・ジャジーラによると、子供を含む少なくとも29人が死亡し、53人が負傷した。今月6日以降だけで、ガザの学校が攻撃されたのは4例目という。

 空爆された学校の周囲には避難民が生活するキャンプがあった。その多くがイスラエル軍が5月に攻勢を強めた南部ラファから逃れてきた人々だという。6日にも、中部ヌセイラットの学校が空爆され、16人が死亡した。

 一方、ガザの停戦交渉を巡り、米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官が9日、訪問先のエジプトでアブドルファタハ・シシ大統領と会談した。エジプト大統領府によると、シシ氏は紛争拡大を防ぐため、真剣で効果的な措置を講じる重要性を強調した。

 AFP通信によると、バーンズ氏は10日にカタールを訪れ、イスラエルの対外情報機関モサドのダビッド・バルネア長官も交えて協議する。

 ただ、イスラム主義組織ハマスは9日夜の声明でイスラエル軍の攻撃を「無防備な人々への恐ろしい虐殺だ」と表現するなど改めてイスラエル批判を強めており、歩み寄りは困難とみられている。