イスラエル中銀、金利4.50%に据え置き 戦争巡る不確実性指摘

AI要約

イスラエル中央銀行は政策金利を4.50%に据え置いた。インフレが緩和し、イスラエルとハマスとの戦争で経済成長が打撃を受けたことを受けて、金利引き下げはないと示唆した。

金利引き下げは地政学情勢の安定やインフレの下落によって正常化プロセスが戻れば行われる可能性があると述べられた。

しかし、根強いインフレやハマスとの戦争によるリスクプレミアムの高さから、金利引き下げは近い将来には困難とされている。

イスラエル中銀、金利4.50%に据え置き 戦争巡る不確実性指摘

Steven Scheer Ari Rabinovitch

[エルサレム 8日 ロイター] - イスラエル銀行(中央銀行)は8日、4会合連続で政策金利を据え置いた。イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦争が激化し、同国のリスクプレミアムとインフレ率が高止まりする限り、金利を据え置くことを示唆した。

中銀は政策金利を4.50%に据え置いた。インフレが緩和し、イスラエルとハマスとの戦争で経済成長が打撃を受けたことを受けて、1月に政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げたが、2月、4月、5月は据え置いた。ロイターが調査したアナリスト15人全員が金利変更はないと予想していた。

ヤロン総裁は、決定後の記者会見で、イスラエルのリスクプレミアム、特にイスラエルと米国債の利回り拡大は金融政策を緩和するには依然として大き過ぎると述べた。

金利引き下げについて「地政学情勢を巡る不確実性が低下し、インフレが下落基調になった時に正常化プロセスに戻ることができる」と述べた。「これが予想と異なり、より早く実現すれば、正常化に関してより迅速に行動できるかもしれない」と説明した。

アビル副総裁は、根強いインフレとハマスとの戦争によるイスラエルの高リスクプレミアムで、近い将来に金利を引き下げることは困難になるだろうと述べた。