ロシア軍、ウクライナ東部の4集落制圧と主張 過去2日間

AI要約

ロシアによるウクライナ侵略で、露軍が複数の集落を制圧し、攻防が続く中、ウクライナ軍は守勢の戦術を展開している。戦況は膠着状態が続く見通し。

露軍は地域を少しずつ前進するものの、ウクライナ軍の効果的な防衛により損害を強いられている。戦局は当面の間膠着が予想される。

ウクライナ軍は追加動員や軍事支援を待ちつつ、将来的な反撃に備えている。露軍の占領地域拡大を阻止するための戦略を維持。

ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省は1日、露軍がウクライナ東部ハリコフ州の集落ステポバヤ・ノボセロフカと東部ドネツク州の集落ノボポクロフスコエを制圧したと主張した。同省は6月30日にも、ドネツク州の集落スポルノエとノボアレクサンドロフカの制圧を発表していた。

露軍とウクライナ軍の間では現在、ドネツク州の小都市チャソフヤルと、ハリコフ州の国境地域の小都市ボフチャンスクを巡る攻防が焦点化している。両都市ではウクライナ軍が露軍の前進を阻止していると伝えられている。ただ、兵力で勝る露軍は、ウクライナ軍が両都市の防衛に注力している隙を突き、ウクライナ軍の防御が比較的手薄な地域で占領地域を拡大する作戦を進めているもようだ。

一方、ウクライナ軍は露軍に損害を強いることを主眼とした「守勢の戦術」を展開。戦略的に重要性が低い地域での一定の後退は織り込み済みとされる。ウクライナ軍は露軍に決定的な突破を許さないようにしつつ、追加動員や欧米諸国の軍事支援による戦力回復を待ち、将来的な反撃につなげる構想を維持している。

戦況の先行きについて、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)も7月1日、露軍は多大な損害と引き換えに少しずつ前進しているものの、ウクライナ軍もドローン(無人機)などを使って効果的に防衛しており、戦局の全体的な膠着状態は当面続くとする米国防総省高官らの分析を伝えた。