ローマ教皇がG7に初参加 AIの倫理規制を訴え
AI要約
ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が史上初めてG7サミットに参加し、AIに関する懸念を表明。政治が国際的な規制を果たす必要性を強調。
フランシスコ教皇はAIの可能性を認めつつ、先進国と途上国の格差拡大や軍事利用への懸念を示し、政治の役割に訴えた。
AIの活用が正しく行われるためには政治が条件を整備する必要があり、新たな社会システムの創造に向けた取り組みが重要であると述べた。
ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇は14日、イタリア南部プーリア州で開かれている主要7カ国首脳会議（G7サミット）の会合に参加した。ローマ教皇がG7の会議に参加するのは史上初。人工知能（AI）について、格差の拡大や軍事利用への懸念を示し、国際的な規制に向けて政治が役割を果たすことを求めた。
フランシスコ教皇は同日午後、ローマ教皇庁（バチカン）からヘリコプターでサミット会場に到着後、AIをテーマとする新興国も交えた拡大会合に出席。車椅子に乗って岸田文雄首相やバイデン米大統領など各国首脳と握手を交わして、議長国イタリアのメローニ首相の隣に座った。
AIに関する演説では、「新たな社会システムの創造につながる真の産業革命だ」とAIの可能性を認めた上で、「先進国と途上国、支配する側と抑圧される側の間でさらに不公平を生む可能性がある」と懸念を示した。その上で、「AIの活用が正しく、豊かなものになるためには政治がその条件を作る必要がある」と首脳らに訴えた。
