中国に対する見方で温度差 対ロ支援巡って 米ウクライナ首脳

AI要約

ウクライナ大統領が中国に対してロシアへの武器供給停止を求めたが、バイデン大統領は中国がロシアを支援していると反論。

両氏はG7サミットで安全保障協定を締結し、中国の関与についての意見の相違が露呈。

中国の兵器供給に対する懸念が議題となり、両氏の立場の隔たりが浮き彫りになった。

 【ファサーノ時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は13日の共同記者会見で、中国の習近平国家主席と電話で話した際「ロシアにいかなる武器も売らないと語った」と明らかにした。

 しかし、同席したバイデン米大統領は「中国はロシアを助けている」と反論。両者の認識を巡る温度差が目立った。

 バイデン、ゼレンスキー両氏はこの日、イタリア南部プーリア州での先進7カ国首脳会議(G7サミット)の会場で、2国間の安全保障協定に署名。その後、記者会見に臨んだ。

 ウクライナの記者が「中国は(戦争)犯罪を犯しているロシアのパートナーなのか」と質問。ゼレンスキー氏は「(習氏は)私と約束した。もし彼が正直な人間であれば、武器を売らないだろう」と回答した。さらに「中国が平和への道を共有するのなら、対話を見いだせる」とも述べた。

 バイデン氏はこれに先立ち、「G7は中国がロシアの兵器に必要な資材を供給しているとの懸念を共有している」と説明していた。ゼレンスキー氏の話に耳を傾けていたバイデン氏はたまらず、「中国は兵器を製造する能力や技術を(ロシアに)供給している」と強調した。