トランプ氏機密文書持ち出し事件、起訴を棄却 「特別検察官は違憲」

AI要約

トランプ前米大統領がホワイトハウスから機密文書を持ち出したとされる事件で、フロリダ州の連邦地裁は15日、起訴を棄却する決定をした。捜査をした特別検察官の指名が違憲だと判断された。

起訴の棄却で、トランプ氏に対する刑事事件の一つが公判もなく終わる可能性が出てきた。検察側は決定を不服として上訴する可能性がある。

司法省の捜査から始まり、特別検察官の指名に疑問が生じ、トランプ氏側が棄却を求めていた事件について、不透明な点が浮上している。

トランプ氏機密文書持ち出し事件、起訴を棄却 「特別検察官は違憲」

 トランプ前米大統領が退任後、ホワイトハウスから機密文書を持ち出したとされる事件で、フロリダ州の連邦地裁は15日、起訴を棄却する決定をした。アイリーン・キャノン判事は、捜査をした特別検察官の指名が違憲だと判断した。

 起訴が棄却されたことで、トランプ氏に対する四つの刑事事件のうちの一つは公判も開かれずに終わる可能性が出てきた。ただ、米メディアによると、検察側は決定を不服として上訴することができる。

 機密文書をめぐる事件は司法省が捜査を始め、2022年11月に指名された特別検察官のジャック・スミス氏が引き継いだ後、大陪審が23年6月にトランプ氏を起訴した。しかし、通常の連邦検察官は憲法に基づいて大統領が指名して上院が承認するのに対し、特別検察官は司法長官が指名し、議会が関与していないとして、トランプ氏側が棄却を申し立てていた。