イタリアで13日開幕のG7サミット、岸田首相も出席 対中やAI議論主導へ

AI要約

先進7カ国首脳会議(G7サミット)が13~15日、イタリア南部プーリア州で開かれる。岸田文雄首相らG7首脳に加え、ロシアによる侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領も参加。ウクライナ支援をはじめ、中国の過剰生産など国際社会が直面する課題について議論し、結束した対応を打ち出す。

岸田首相は12日に日本を出発し、13、14両日にG7サミット、15日に世界平和サミットに出席する予定だ。林芳正官房長官は11日の記者会見で「法の支配の堅持やG7を超えたパートナーとの関係強化という視点で臨み、G7が結束して諸課題の対応を主導する姿勢を示す」と語った。

G7ではロシアによるウクライナ侵略の開始以降、西側諸国が凍結した約3千億ドル(約47兆円)の露中銀資産の活用が大きな議題となる。中国メーカーによる電気自動車(EV)などの過剰生産問題も議題になる見込み。

先進7カ国首脳会議(G7サミット)が13~15日、イタリア南部プーリア州で開かれる。岸田文雄首相らG7首脳に加え、ロシアによる侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領も参加。ウクライナ支援をはじめ、中国の過剰生産など国際社会が直面する課題について議論し、結束した対応を打ち出す。15、16両日にはスイスでウクライナ和平案に関する「世界平和サミット」も開かれる。

岸田首相は12日に日本を出発し、13、14両日にG7サミット、15日に世界平和サミットに出席する予定だ。林芳正官房長官は11日の記者会見で「法の支配の堅持やG7を超えたパートナーとの関係強化という視点で臨み、G7が結束して諸課題の対応を主導する姿勢を示す」と語った。

G7ではロシアによるウクライナ侵略の開始以降、西側諸国が凍結した約3千億ドル(約47兆円)の露中銀資産の活用が大きな議題となる。すでに欧州連合(EU)理事会は5月、凍結資産から生じる収益をウクライナへの軍事支援などに充てる方針を決めている。

中国メーカーによる電気自動車(EV)などの過剰生産問題も議題になる見込み。先月のG7財務相・中央銀行総裁会議で各国が中国の過剰生産問題に懸念を共有しており、首脳間の議論が注目される。

議長国のイタリアはこのほか、パレスチナ自治区ガザなどの中東情勢や、アフリカから欧州に押し寄せる移民の問題、インド太平洋、経済安全保障、兵器転用の危険性が指摘される人工知能(AI)を議題とする方針を示している。

岸田首相は昨年5月のG7広島サミットで議長を務めた。生成AIの活用や規制に関する「広島AIプロセス」を立ち上げて議論を主導し、昨年末には初の国際的政策枠組みの合意を導いた。また、中国を念頭に経済安全保障を初めて主要議題として取り上げ、協力の枠組みを整備してきた。

今回のサミットでは広島の成果を土台に、引き続き議論をリードしていく考えを示す。アジア唯一のG7メンバーとして中国の一方的な海洋進出や北朝鮮の問題を提起し、インド太平洋への関与を改めて各国に促す構えだ。(千葉倫之)