中国国防相、台湾や南シナ海問題をめぐって米国を激しく批判

AI要約

中国の董軍国防相は、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議で、台湾や南シナ海問題に関する主張を強調し、外部勢力に対して非難を述べた。

董氏は、台湾問題について中国の核心的利益であるとして、外部勢力が一つの中国原則を無視し、台湾支援を行っている米国を批判。

さらに、南シナ海問題ではフィリピンとの緊張を指摘し、外部勢力に扇動されて中距離ミサイルを配備する米軍に警告を発した。

中国国防相、台湾や南シナ海問題をめぐって米国を激しく批判

 中国の董軍国防相は2日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)で演説し、台湾や南シナ海の情勢をめぐって従来の主張を改めて強調。米国を念頭に「外部勢力」が問題をあおり立てているとして激しく非難した。

 董氏は台湾問題について、中国にとって「核心的利益の中の核心だ」と改めて強調。「外部勢力が『一つの中国』原則を空洞化させ、武器供与や非合法的な公的な往来を強行している」として、民進党政権を支援する米国を名指しを避けつつ批判した。

 一方、フィリピンとの間で緊張が高まる南シナ海問題をめぐっても、「南シナ海は全体として安定しているのに、とある国は外部勢力にあおり立てられ、自身が約束したことに違反し、外部勢力による中距離ミサイルの配備に協力している」と発言。演習を機に米軍がフィリピンに中距離ミサイルの発射装置を展開させたことについて、「こんなやり方は自ら火の粉をかぶることになる」と述べた。