ソフトバンク逆転サヨナラにつながった若手救援陣の好投 途中までうまくいかない試合だっただけに【#評論家の視点】

AI要約

ソフトバンクが楽天を3-2で破る展開を分析。若手救援陣の活躍や山川の250号ホームランなどに注目。

打線の課題や山川の後の打者についての懸念も指摘。中村晃の調子やリズムについて分析。

最後の勝利が重要で、目前の目標に向かって勝ち進む必要性を強調。

ソフトバンク逆転サヨナラにつながった若手救援陣の好投 途中までうまくいかない試合だっただけに【#評論家の視点】

 ◆ソフトバンク3×―2楽天(21日、みずほペイペイドーム)

【評論家の視点/藤原満】

 終わってみるまで分からない。1球で大きく変わる。まさに野球の醍醐味(だいごみ)が詰まった試合だった。CSを目指して一つも負けられない覚悟で戦ってきた楽天をソフトバンクが気迫で破った。

 モイネロがふがいない投球を見せ、攻撃では先頭打者が出ても併殺打が続き、バントをしても得点につながらない。途中までは駄目なゲームだった。小久保監督もイライラしただろう。逆転サヨナラ勝ち直後の喜びようからもうかがえた。

 そんな展開でチームに勢いをつけたのが若手の救援投手陣、岩井、杉山、尾形だった。この試合で最も明るい材料だ。相手打線をしっかりと止めて、流れをソフトバンクに持ってきた。特に9回の尾形の気迫で押していく投球は「すごい」のひと言だ。やはり野球は投手なのだ。特に1イニングを託された投手に大事なのは気持ちだ。現在、救援陣は松本裕が不在で、オスナも1軍に復帰して間もない。若手は野手が台頭してきたが、投手はまだまだという感があった。3人の快投は、ポストシーズンを考えても非常に大きい。

 そして打線で重苦しさを振り払ったのが、山川の通算250号だ。僅差の戦いでは、やはり一発が効く。柳町もよく打った。チーム内の競争が激しいだけに試合に出たり出なかったりで調整が難しい中で体調維持も大変だと思う。

 課題も見えた。山川の後を打つ5番打者だ。山川は本塁打以外の打席では全て歩かされ、5番に入った中村晃が凡退した。近藤がいかにすごい存在だったかを痛感してしまう。中村晃は昨年までのレギュラーから今季は代打に回る時期が長かった。昨年までと立場が違うが、私は4打席立ってなんぼ、という選手だと思う。打たねばという力みを感じ、リズムも取れずに差し込まれる場面が多く、本調子ではない。それだけにこれからの打席が大事になってくる。また「山川の後の打者」を考えても柳町が結果を出したのは大きい。

 とにかく試合展開が悪かっただけに、最後に勝てたのは本当に良かった。もうゴールは目前。まずは目の前の一戦を勝っていけばいい。(西日本スポーツ評論家)

【#OTTOホークス情報】

【▼オススメ記事は下記関連リンクから▼】

どうなれば優勝決定?22日Vの全パターンをわかりやすく解説します!