【装蹄師・西内荘コラム】走る馬の特徴があるメイショウタバル…神戸新聞杯

AI要約

競馬界ではトライアル競走が続き秋本番の準備が進んでいる中、栗東トレセン所属の装蹄師は新しい装蹄所への引越し作業に追われている。

昔は火床で蹄鉄を造鉄していた装蹄師も、現在は全く異なる環境で作業している。

神戸新聞杯のメイショウタバルや伊賀Sのテイエムリステットなど、装蹄師が手がけた馬には期待が寄せられている。

【装蹄師・西内荘コラム】走る馬の特徴があるメイショウタバル…神戸新聞杯

 競馬もトライアル競走が続き秋本番ですが、装蹄しているとまだ茹だるような暑さです。ほんと減量したい方にはおすすめの仕事です。私たち栗東トレセン所属の装蹄師は、9月末までに今の装蹄所から新装蹄所に引越しを完了しなければいけないので仕事の合間や終わってから作業に取り掛かっているのですが、エアコン等を真っ先に外したので連続しての作業は大変です。

 すでに全装蹄所合わせると廃棄物は今でコンテナ10台くらいは捨てましたから作業難度がわかると思います。でも、45年くらい前までの装蹄師はこの場所でコークスで火床に火をおこし、真っ赤に焼けた鉄から蹄鉄を造鉄してましたから今では考えられないないですよ。勿論エアコン等ないですから、昔話にはなりますが、私の年代が最後の鍛冶仕事の出来る装蹄師なので語り継いでいかなければて思います。

 神戸新聞杯はメイショウタバル。タバルはこの夏の放牧に出ていた牧場から装蹄をさせてもらっているので、それ以前のことはVTRや特徴を聞いてこの馬に最適な装蹄をしてあげる努力をしているところなので、春と比べることはできないですが、走る要素は満載の感触です。が、走る馬の装蹄は難度の高い部門なので神経を使います。

 もちろん走る馬の特徴で蹄壁は薄く、そこに追突癖(蹄と蹄をぶつける)があるので蹄角度と衝撃緩和のクッションに接着装蹄も合わせて装蹄しました。ゴールドシップにステイゴールドも私の担当馬でしたし、しっかり走ってくれると嬉しいです。

 土曜のメイン伊賀Sのテイエムリステットは大きな馬ではないですがパワフルで重心が低い感じを受けますし、父のモーリスによく似た感触でもあります。成長株でもあり楽しみです。

●9月21日(土)

・中山

12R バガリーロータス

・中京

3R ゴンクール

7R アークドール

10R ゴールドサーベル

11R テイエムリステット

12R レタラ

●9月22日(日)

・中山

1R パブリックビーナス

12R ルクスメテオール

・中京

3R ネーヴェフレスカ

  ミッキーショット

7R アンシール

  ルクスアドラー

10R ミルトクレイモー

11R メイショウタバル

12R ストリンジェンド

以上が装蹄から感じた好感触馬です。