メダル1個も戦後最多入賞 リレーは「個の力」必須―陸上〔五輪〕

AI要約

日本はパリ五輪の陸上で、女子やり投げの北口榛花が金メダルを獲得し、メダルを除く入賞は10と戦後最多を更新した。

日本勢は幅広い種目で底上げを見せ、入賞した選手も多く、海外での活躍が評価された。

しかし、メダル獲得は1個にとどまり、競技力の向上と五輪参加標準記録の突破が課題となった。

メダル1個も戦後最多入賞 リレーは「個の力」必須―陸上〔五輪〕

 パリ五輪の陸上で、日本は女子やり投げの北口榛花(JAL)が金メダルを獲得し、メダルを除く入賞は10と戦後最多を更新した。

 日本陸連の山崎一彦強化委員長は「バラエティーに富んだ種目で入賞ができた」と評価。メダルが3大会ぶりに1個止まりだった一方、幅広い種目で底上げが進んだことは示した。

 日本勢として、北口は女子トラック・フィールド種目では初の金。男子110メートル障害5位の村竹ラシッド(JAL)は史上初、同走り高跳び5位の赤松諒一(西武プリンス)は88年ぶりの入賞となった。同3000メートル障害で東京五輪7位の三浦龍司(SUBARU)は8位。赤松と、男子100メートルで惜しくも準決勝敗退となったサニブラウン・ハキーム(東レ)は自己ベストを更新した。

 日頃から海外を転戦する選手が増え、山崎氏は「意識レベルがかなり上がった」と躍進の要因を分析。一方、上位で戦うには五輪参加標準記録を突破できる競技力が求められることも浮き彫りとなった。

 男子のリレーは20年ぶりに2種目とも入賞したものの、メダルには届かなかった。400メートルリレーは5位、1600メートルリレーはアジア新記録をマークしたものの6位で3位の英国とは2秒50差。表彰台に立つには、個の力を伸ばす必要性を痛感させられた。

 マラソンは男子の赤崎暁(九電工)、女子の鈴木優花(第一生命グループ)がともに6位入賞。自己記録では海外勢に大きく水をあけられながらも、起伏の激しい難コースで先頭集団に食らい付いて健闘した。

 東京五輪で銀、銅を獲得した競歩は、男子20キロの池田向希(旭化成)の7位が最高。新種目の混合リレーも含め、メダルなしに終わった。厚底シューズの導入などで勢いづく海外勢に対抗するための課題を残した。