【虎になれ】2勝8敗 ホームで広島に勝てない岡田阪神 踏ん張りどころだ

AI要約

阪神は広島に連敗し、ホームで勝てないことが問題となっている。

阪神の打線は広島戦で打てず、成績が振るわない状況が続いている。

岡田監督も不安を抱えながらも、チームの好不調を気にしている。

【虎になれ】2勝8敗 ホームで広島に勝てない岡田阪神 踏ん張りどころだ

<阪神1-5広島>◇10日◇京セラドーム大阪

 連覇を狙う阪神は首位・広島相手に連敗を喫した。痛いのは間違いない。それと同時にどうも盛り上がらないのは他にも理由がある気がする。ホームで広島に勝てないという事実だ。

 現在では“有名無実”となった阪神の長期ロード。3カード目は準本拠地とも言うべき京セラドーム大阪での3連戦だ。甲子園ではないが選手が家族のいる自宅から球場に通える。とらえ方にもよるが、実質、ロードとは言わないと思う。そこで首位を迎えた。ある意味、願ってもない展開だろう。だが連敗。振り返ると今季は主催試合で広島に勝てていない。

 4月の甲子園3連戦は初戦の9日こそ勝ったが、その後、連敗で1勝2敗。5月は1つが雨天中止で2敗だ。前半戦最後のカードとなった7月は1勝2敗。そして今回がすでに2敗と、ここまでホーム10試合で2勝8敗だ。

 ホームゲーム全体の戦績は29勝22敗2分けなので、分の悪さがハッキリする。もっといえば敵地マツダスタジアムでは5勝2敗1分け。余計に本拠での負けっぷりが気になるのだ。

 現在の阪神、広島の両軍はいずれも投手力を中心にしたチームで似通っている。ともに本塁打の出にくい球場をホームにしているだけに理にかなっているのだが、それにしても阪神打線は広島戦で打てていない。

 チーム別の対戦打率2割2分はセ・リーグでワースト。45得点も5本塁打も、もっとも少ない。さらに141三振もワーストだ。そこに加え、目立ってきた失策数も「15」で最多。要するに広島戦は打線が湿ってしまうのだ。

 思い出すのは虎党も、指揮官・岡田彰布も愛する甲子園が100歳の誕生日を迎えた今月1日だ。巨人相手に快勝したが岡田は一抹の不安を見せていた。

 「(誰かに)打つな言われへんしな。おーん。これはもう継続していくしかないよな。でもな、前半よくて、後半、悪なるよりはええよ」。前半戦、打てなかった打線が一気につながってきたことを指し、好不調が分散してくれれば…という思いを吐露していた。

 それから10日。首位に今季最大タイの4ゲーム差をつけられた敗戦は大竹耕太郎の適時打による1点だけに終わった。「みんな悪い」時期の到来を感じさせてしまうのだ。自力V消滅か…などというイヤなムードを払拭すべく、とにかく1勝が必要である。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)