智弁和歌山、2年ぶりの甲子園へコールド8強入り 昨年はまさかの初戦敗退、油断なく一戦必勝【高校野球和歌山大会】

AI要約

智弁和歌山が和歌山南陵を7-0で破り、35度目のベスト8進出を果たす。

エース右腕の渡辺颯人投手が6イニングを無失点に抑え、上田潤一郎捕手が2ラン本塁打を放つ活躍。

昨年の敗戦を踏まえ、チームは技術と精神面で成長し、夏の甲子園出場に向け一戦必勝の意気込み。

智弁和歌山、2年ぶりの甲子園へコールド8強入り 昨年はまさかの初戦敗退、油断なく一戦必勝【高校野球和歌山大会】

◇23日 回全国高校野球選手権和歌山大会3回戦 智弁和歌山7―0和歌山南陵=7回コールド(紀三井寺球場)

 夏の全国制覇3度の智弁和歌山が、和歌山南陵に7回コールド勝ち、2年ぶり35度目のベスト8進出を決めた。

 投げてはエースナンバーを背負う右腕、渡辺颯人投手(2年)が6イニングを6安打、6奪三振の無失点に抑え、打っては6番の上田潤一郎捕手(3年)が5回に2ラン本塁打を放つなど、最速146キロ右腕の松下光輝投手(3年)から7点を奪った。

 元阪神などの捕手、中谷仁監督は「バッテリー中心にしっかり守って、リズムをつくれて、良いゲームができたと思います」。相手の松下投手の投球を「すごく気持ちが入っていて、球威だけじゃなく、気持ちにもちょっと差し込まれる部分もあったと思います」と振り返る。

 5回にストレートを捉えて左中間へ2ランを放った上田は、これが高校初本塁打。「会心です。とにかく真っすぐに振り負けないようにと考えていました。メッチャうれしかったです」。昨夏は初戦(2回戦)で高野山に2―4で敗退した。上田は「9番・捕手」で出場しており、3打数1安打だったが、先輩とともに悔し涙を流した。

 「試合に挑む前に、勝てるやろ、という心のどこかにスキがあったと思うので、そのスキがああいう結果を生んだと思います。去年は技術的にも精神的にも未熟なところがあったので、この夏にベストの状態に持っていけるように、1年間通してやっていました」

 昨秋は今春センバツ出場することになる田辺に準決勝で敗戦。センバツにつながる近畿地区大会を逃した。今春は和歌山を制して、春季近畿地区大会は準優勝(優勝は京都国際)。2年ぶり27度目の夏の甲子園出場に向けて、油断せずに一戦必勝で挑む。