アウェーで惜敗 公式戦3連敗のJ1アビスパ福岡にそれでも見えた光明「巻き返すチャンスはある」

AI要約

アビスパ福岡が広島に0-1で敗れて2連敗となり、順位も後退したが、目標の6位以上への再浮上に向けて手応えを感じている。

苦しい状況の中での試合だったが、欠場や出場停止などの問題にも立ち向かい、若手選手が台頭していることが確認された。

特に新たに先発した選手や代わりに出場した選手がチームの戦術に適応し、期待に応えるプレーを見せている。

アウェーで惜敗 公式戦3連敗のJ1アビスパ福岡にそれでも見えた光明「巻き返すチャンスはある」

 J1アビスパ福岡は14日のアウェーで広島に0―1で敗れた。リーグ戦2連敗となり、6位から8位に後退。それでも、チームが目標とする「6位以上」への再浮上に手応えや収穫もあった。

 キャプテンマークを巻いた前寛之(28)は「前後半を通じてインテンシティ(強度)が高かった試合でチャンスの数は同じぐらい。その一つを決められた」と試合を振り返り、「2連敗は大きいですけど、(残り)15試合、巻き返すチャンスはある」と力を込めた。

 ホーム京都戦、天皇杯3回戦の愛媛戦も敗れて公式戦2連敗で迎えた広島戦は台所事情も苦しい中で迎えた。ここまでリーグ戦全試合に出場していた田代雅也、天皇杯3回戦の愛媛戦でレッドカードを受けた井上聖也が出場停止。主将の奈良竜樹が左膝の手術で長期離脱する中、さらに2人のセンターバックを欠いて戦い、ドウグラスグローリも欠場した。

 センターバックはボランチを兼ねる森山公弥がリーグ戦初先発し、サイドが主戦場の亀川諒史、中央に宮大樹の布陣になった。前は「出場停止の選手がいたり、長期離脱の選手が多く出ていたりと難しい側面もありますけど、出た選手の特徴を生かしてできた」と強調。下部組織出身の22歳の森山について、前は「守備のところが良かったと思いますし、攻撃の起点にもなるシーンがあった。僕的にはもっと公弥はやれると思います」と期待を寄せた。

 FW陣では京都戦のけがでピッチに立てなかったウェリントンに代わって佐藤凌我が前線の中央を務めた。佐藤はボールを引き出し、紺野和也らに供給する役割も務め、紺野のドリブルから多くのチャンスが生まれた。

 チーム最多タイの3本のシュートを放った紺野は「凌我が(守備の)スイッチを入れることで後ろがついていって何回もボールが取れましたし、攻撃でも組み立てに参加してくれるのでやりやすさはありました」と話した。この試合も含め、広島には3年でリーグ戦5敗1分け。紺野は「メンバーもぎりぎりの中で広島相手にあれだけのサッカーができたのは自信を持っていい」と光明を口にした。(向吉三郎)