角田裕毅、F1参戦60周年のホンダRA272を初ドライブ「やっと僕サイズのF1モノコックを見つけた笑」レッドブルF1マシンでも走行

AI要約

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでホンダRA272が記念走行され、現役F1ドライバーの角田裕毅が初めてRA272をドライブ。

角田は60年代のマシンを走らせる感覚やRA272のコンパクトさについて述べ、感慨深い経験を語った。

レッドブルはF1参戦20周年を祝い7台のF1マシンを持ち込み、角田はRB18もドライブ。ホンダとレッドブルの節目を祝う特別な日となった。

角田裕毅、F1参戦60周年のホンダRA272を初ドライブ「やっと僕サイズのF1モノコックを見つけた笑」レッドブルF1マシンでも走行

 7月11日から14日にかけてイギリスで開催されたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード。最終日には角田裕毅(RB)がホンダRA272をドライブした。

 2024年は、ホンダがF1に参戦を開始してから60年というアニバーサーリーイヤー。それを記念して、ホンダが1965年メキシコGPでF1初勝利を挙げた時のマシン”RA272”の走行が、グッドウッドで行なわれた。

 13日には宮城光が、14日には現役F1ドライバーである角田がRA272のステアリングを握った。角田としてはこれが初めてのRA272ドライブ。60年代を感じさせるジェットヘルメットにゴーグルという姿で、詰めかけた観客に時折手を振りながらグッドウッドの丘を駆け上った。

「素晴らしいです。こういったクラシックカーをドライブするのは初めてのことです」

 走行後、グッドウッドの公式配信でインタビューに応じた角田はそう語った。

「全てがとてもダイレクトで、エンジンをかけて走り出すのもかなり難しいですが、同時にマシンのほとんどを操っている感があります。とても良い感じです」

 また角田は60年代のマシンを走らせる感覚について、こうも語った。

「自分のやらなければいけないことにフォーカスできるような感じです。例えば『OK、どれくらいの回転数でシフトアップしてほしい?』といったような感じで、マシンと互いにコミュニケーションを取るんです。間違いなく異なる感覚です」

 そして現行マシンより格段にコンパクトなRA272のサイズ感について、角田は次のように語った。

「僕はかなり小さいほうですが、実際僕のサイズでもかなりタイトです。やっと僕にとって完璧なF1用モノコックを見つけられたかもしれませんね!」

「エンジニアが言っていたことですが、このマシンを運転する時は、おばあちゃんの相手をするみたいに全てジェントルに、全て優しくしなきゃいけないと覚えておく必要があります」

 また、これまでドライブした中で1番古いマシンなのでは? との質問に対して角田は「100%そうです。圧倒的に1古いです」と答えた。

 なお角田は以前、RA272と同年代のF2マシンであるブラバムBT16をドライブした経験がある。

 2024年はホンダのF1参戦60周年目というだけでなく、レッドブルがF1に参戦してから20周年という節目の年。ホンダとレッドブルの両育成プログラムを経て、現在もレッドブル陣営のRBからホンダ製パワーユニットと共にF1を戦う角田は、同じ年に両陣営が節目を迎えるのは「クールなことだ」と語った。

「ホンダがF1に参戦してから60周年でもあります。実際、これ(RA272)はホンダがF1で初めて優勝したマシンです」と角田は言う。

「レッドブルにとっても、非常におめでたいことですし、ホンダにとっても非常に歴史的な瞬間だと思います。現在はホンダとレッドブルがまだ共に仕事をしていて、同時に記念の年になるのはとてもクールなことですし、僕らにとってスペシャルなことです」

 今年グッドウッドには、数多くのF1チームが参加。レッドブルはF1参戦20周年を祝い計7台のF1マシンを持ち込み、マックス・フェルスタッペンがレッドブル・ホンダRB16Bを走らせた。

 角田はレッドブルの2022年マシンRB18もドライブ。一足先に(?)シニアチームのマシンを体験し、ドーナツターンで会場を沸かせた。ただ、角田はRA272の時と同じくジェットヘルメットとゴーグルを着用と、なんとも不思議な光景となった。