角田、決勝出走回数で日本人3位 速さ魅力も内面に課題―F1

AI要約

角田裕毅が英国GPで10位入賞し、F1決勝出走回数が75回となった。

角田は自己理解を深め、成長を遂げつつあるが感情のコントロールが課題である。

将来の目標はチャンピオン争いであり、メンタル面の克服が求められる。

角田、決勝出走回数で日本人3位 速さ魅力も内面に課題―F1

 自動車F1シリーズで活躍するRBの角田裕毅(24)が、7日に決勝が行われた英国グランプリ(GP)で10位に入賞し、F1決勝出走回数が75回を数えたレースに花を添えた。

 「雨を味方に付けてポイントを獲得できてよかった」と喜んだ角田。日本F1界のレジェンド、中嶋悟の74回を抜き、日本人ドライバー歴代3位の小林可夢偉に並んだ。

 キャリアを重ねて「自分のことを以前よりも理解してきた」と語る角田にとって、転換点になったレースは今季開幕戦のバーレーンGPだという。決勝でペースの良かった同僚ダニエル・リカルド(オーストラリア)にポジションを譲るようチームから指示されて激怒。フィニッシュ後の走行でリカルドのマシンに急接近し、もう少しでマシン同士が接触という危険な場面もあった。

 開幕戦を「自分をコントロールしなければならないと悟り、自分を変えてくれたレース」と振り返るが、6月末のオーストリアGPの予選では、ピットレーンで前に割り込んできた周冠宇(中国、ステーク)を無線でののしり、4万ユーロ(約690万円)もの罰金を科された(半額は猶予)。既に来年、RBで走る契約は発表済みだが、時に感情を制御できない一面をのぞかせる。

 国際自動車連盟によると、日本人の決勝最多出走は片山右京の95回。順調なら来年は日本人歴代1位に躍り出る。今季は入賞争いの常連で、その速さは最大の魅力。将来の目標は「チャンピオン争いをすること」。F1界で生き残り、自身の野望に近づくためにも、冷静に何事にも対処できるメンタルが求められる。