スポーツランドSUGOでGTエントラント協会主催のGT300テストがスタート。初日はStudie BMW M4が最速

AI要約

スーパーGT GT300クラスに参戦する車両がGTE主催のGT300テストでスポーツランドSUGOで走行を開始。

横浜ゴムとaprから新たな参戦車両が加わり、JLOCの87号車にはGT500クラスのドライバーも登場。

apr LC500h GTとStudie BMW M4が好タイムを記録し、走行初日は盛り上がりを見せる。

昼のセッション中にSUBARU BRZ R&D SPORTがクラッシュも、ドライバーは無事。

ハイライトはapr LC500h GTとStudie BMW M4がトップタイムを記録。

総合ベストタイムを記録したStudie BMW M4が初めてのSUGOでも好調を見せ、各陣営が充実のテストを行った。

今後も注目の走行が期待される。

スポーツランドSUGOでGTエントラント協会主催のGT300テストがスタート。初日はStudie BMW M4が最速

 7月14日から、宮城県のスポーツランドSUGOで、スーパーGT GT300クラスに参戦する21台、さらにaprから1台、横浜ゴムから1台が加わり、GTエントラント協会(GTE)主催のGT300テストがスタートした。走行初日は10時から2時間、13時から3時間と合計5時間のセッションが行われ、午前のセッション1はapr LC500h GTが、午後のセッション2はStudie BMW M4がトップタイムを記録した。

 第6戦の舞台であるSUGOで7月14日からスタートしたGTE主催のGT300テスト。今回、シリーズで参戦する21台に加え、2台が参加した。横浜ゴムのエントリー名で参加した125号車は、2021年までGT300クラスでHOPPY team TSUCHIYAが走らせていたポルシェ911 GT3 R。HOPPY Schatz GR Supra GTと並んでピットに収められたが、こちらは今季開幕前のGTEテストでマザーシャシーのHOPPY 86 MCを走らせた安田裕信が佐藤公哉とともにエントリー。この日はHOPPY Schatz GR Supra GTが佐藤ひとりでの乗車となったことから、安田がひとりでポルシェをドライブした。

 一方、aprの300号車として参加したのは、こちらも2021年まで現役として走っていたTOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT。もともと30号車だった個体だが、今回はスーパー耐久にaprから参戦している永井秀貴と小山美姫のふたりが乗り込んでいる。タイヤはヨコハマを履いているが、スーパーGT用ではなく、市販スリックを使用しているという。

 そんな2台を加えてスタートした10時からの走行初日だが、薄曇りで時折陽が差すコンディション。富士で行われているTGR GR86/BRZ Cupに出場しているドライバーや、鈴鹿で行われているGPRカートに参加しているドライバーなどがいたことから、muta Racing GT86 GTやLEON PYRAMID AMG、グッドスマイル 初音ミク AMG、先述のHOPPY Schatz GR Supra GTなどがひとりでのドライブとなった。JLOC Lamborghini GT3はドライバーがふたりとも富士で、初日は走行していない。

 また、この日注目のドライバーとも言えたのは、JLOCの87号車METALIVE S Lamborghini GT3に、今季GT500クラスでWedsSport ADVAN GR Supraをドライブしている阪口晴南が乗り込んだことだ。現役GT500ドライバーがシーズン中にGT300をテストするのは珍しいことだろう。

 この日は蒸し暑いなか、各チームとも午前のセッション1から事前にプランニングされたメニューをこなしていったが、開始から47分というタイミングで赤旗が出され、セッションは一時中断された。

■馬の背でBRZがクラッシュ

 これは、山内英輝がドライブしていたSUBARU BRZ R&D SPORTが、馬の背アウト側のスポンジバリアに乗り上げるようにクラッシュしていたため。ハイスピードでのクラッシュで車体がななめにストップしていたことから心配されたが、幸い山内には怪我はなかった。馬の背へのアプローチでなんらかのトラブルが起きたようで、異常を感じ取った山内が緊急回避を行ったことから、ダメージは最小限に留められたという。とはいえこの日は車両修復は叶わず、7月15日の2日目に向けて修復を進めることになった。

 午前のセッション1は、結果的に中断はこの一度きりで、小高一斗が1分19秒504を記録したapr LC500h GTが最速。2番手にはUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI、3番手にはLEON PYRAMID AMGがつけた。

 セッション1の後には、この日訪れていた多くのファンに向けピットウォークも行われたが、14日の夕刻から15日の午前にかけて雨の天気予報も出ていたことから、この日は午後のセッション2が1時間前倒しされ、13時から3時間の走行が行われた。午後は時折コースアウト等があったものの赤旗中断はなく、各陣営とも充実のテストとなった。

 そんな午後は、荒聖治とニクラス・クルッテン、ブルーノ・スペングラーという3人で82周を走ったStudie BMW M4が1分19秒294でトップタイム。初日の総合ベストとなった。しかもこのタイムを記録したのは、今回が初めてのSUGOだったクルッテンのタイムだ。

「僕が最初にセットアップを行い、ニュータイヤを入れ、ニッキーにコースに慣れてもらってからまたニュータイヤを入れ、ブルーノさんにはブレーキテストなどを行ってもらいました。感触は良いので、第6戦のときもこの感じでいきたいですね。ただレースのときのコンディションで変わると思うので、そこでどうなるか。今年もどこかで1勝したいです」というのは荒。

 2番手にはUNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI、3番手にはapr LC500h GTがつけ、こちらは午前、午後とも好タイムを記録した。心配された雨は16時のチェッカー間際に降り出したことからセッション2もドライで終えることとなった。

 7月15日は、当初8時から午前のセッション3が行われる予定だったが、1時間遅れ9時から11時までセッション3が行われる。

[オートスポーツweb 2024年07月14日]