圧倒的な強さ”だったはず”のレッドブル、そのアドバンテージは消えてしまったのか?

AI要約

レッドブルは昨年までの強さを維持しつつも、ライバルチームに追いつかれる展開になっている。

レギュレーション理解や開発の遅れが差を縮めた原因とされるが、まだ優位性を持ち続けている。

3年連続王者のフェルスタッペンや経験豊富なチームにより、レッドブルは底力を見せつけつつある。

圧倒的な強さ”だったはず”のレッドブル、そのアドバンテージは消えてしまったのか?

 昨年まで圧倒的な強さを見せていたレッドブル。今季開幕直後もその強さを維持していた。

 しかしライバルチームが徐々に接近。最近では、フェラーリやマクラーレン、そしてメルセデスが勝利を手にし、ここ7戦ではなんと5人のウイナーが誕生するという大混戦となりつつある。

 こういう大混戦になった原因は、ズバリ昨年までの強さだとも言える。レッドブルは他のチームよりも先に今のレギュレーションを理解し、開発を進めてきた。そのため、すでに現行レギュレーションのマシンの”限界値”が近づきつつある。一方でライバルにはまだまだ伸び代がたっぷりと残されていたため、差が縮まった可能性がある。

「我々は他のチームより開発できる量が少なく、しかも最先端にいるため、パフォーマンスの向上が限界に近付く傾向にあるのは事実だ」

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はそう語る。とはいえ、レッドブルがまだ優位性を確保しているのも事実だ。オーストリアGPの予選では、ラップタイムが1分少しという短いサーキットながら0.4秒もの差をつけてポールポジションを獲得。イギリスGPでも勝ったルイス・ハミルトン(メルセデス)の真後ろまで追い詰めたのだ。

 そして”チャンピオンチーム”という経験も強い。チャンピオンを争ってきたからこそ、ミスが少なく、劣勢に立たされても底力でそれを跳ね返すことができる。それには、3年連続王者のマックス・フェルスタッペンの力も大きい。実際、ここ3戦で最も多くのポイントを獲得したのはフェルスタッペンなのだ。

 フェルスタッペンは、マシンのパフォーマンス上限が近いなどという言い訳はするべきではないと主張した。

「それが普通だと思ったら、ライバルは僕らを簡単に追い抜いていくだろう」

「アップデートができるだけ早く届けられるように、働きかけているんだ」