野口聡一さん「月から火星行けるかも」…米中など資源狙い「競争ではなく協働を」

AI要約

立命館大宇宙地球探査研究センター主催のシンポジウムが23日、京都市で開催された。元宇宙飛行士の野口聡一さんが、月から火星への探査について展望し、水資源や国際協力の重要性に言及した。

センター長の佐鯨和人教授は、JAXAの月探査機による岩石観測の成果について説明し、月探査・開発の重要性を強調した。パネル討論では、惑星への生存圏拡大について議論が行われた。

月や惑星の探査を通じて、宇宙開発が進展し、国際協力が重要視されていることが示されたシンポジウムとなった。

 立命館大宇宙地球探査研究センター主催のシンポジウムが23日、京都市で開かれた。宇宙航空研究開発機構(JAXA=ジャクサ)の元宇宙飛行士で同大学の学長特別補佐を務める野口聡一さん(59)が講演し、「月面から火星に行けるようになるかもしれない」と今後を展望した。

 野口さんは、月にどのぐらい水があるかが世界的に注目されている現状を紹介。「米国、中国などの大国は資源を狙って月を目指している。競争ではなく協働となれば」と強調した。

 センター長の佐伯和人教授(惑星地質学)も登壇。1月に日本初の月面着陸に成功したJAXAの月探査機「SLIM(スリム)」搭載のカメラを開発し、岩石を観測した成果について語り、「センターは、月探査・開発の波の中心にいる」とアピールした。

 パネル討論では、月や惑星への生存圏拡大などについて話し合われた。