なぜ宇宙人は見つからないのか?…それは宇宙人が省エネだから

AI要約

宇宙開発が進む中、宇宙人の存在が見つからない理由や新たな仮説について考察。

「フェルミのパラドックス」についても触れ、宇宙人が期待ほどエネルギーを消費していない可能性を指摘。

次世代宇宙望遠鏡での観測が期待されるHWO(ハビタブル・ワールド・オブザーバトリー)についても言及。

なぜ宇宙人は見つからないのか?…それは宇宙人が省エネだから

「宇宙開発がここまで進んでいるのに、なんで宇宙人は見つからないの? 本当はもう痕跡とか見つけているのでは? 」って思ったことはありませんか。

物理学者のエンリコ・フェルミも、1950年に同じようなことを考えたのです。「星や惑星が無数に存在するのに、他の生命体の痕跡が見られないのはなぜ? 」って。

この疑問は後に「フェルミのパラドックス」と呼ばれ、今でも天文学者や哲学者たちの間で、解決策の可能性が模索されているんです。

そして最近になって、「宇宙人は人間が思っているほど、エネルギーを大量に消費していないのかもしれない」という新たな仮説が追加されたんです。

The Astrophysical Journalに掲載された論文には、「地球外生命体は、私たちが期待するほどエネルギーを大量に消費していないのかもしれない」と書かれています。

研究者らは、次世代の宇宙望遠鏡が近くの太陽系外惑星上のソーラーパネルを検出できるか調査しました。そして知的生命体が存在して太陽エネルギーを利用しているのなら、そのエネルギー消費量は、私たちが検出できるほど大量ではないという結論に達したようです。

研究チームは、宇宙人が恒星からの太陽エネルギーを利用している可能性を探っています。

もちろんその痕跡は見つかっていないし、そもそも仮説の1つでしかありません。でも、痕跡が見つからない=事実ではないとは言えません。だって宇宙はとんでもなく広いし、私たちはその一部しか観測できていません。

窓の外を覗いてクマが見えなかったからといって、「この世の中にクマは存在しない」と断言できないのと一緒です。

こういった仮説の証明に役立つ可能性があると期待されているのが、次世代宇宙望遠鏡の「Habitable Worlds Observatory(ハビタブル・ワールド・オブザーバトリー:以下HWO)」です。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の後継機となるHWOは、地球類似惑星の発見を目的として建設が計画されていて、2040年代前半の打ち上げを目指しています。2023年11月に検討開始されたばかりなので構想段階ですが、革新的な発見につながるかもしれません(SFホラーみたいな展開にならないことを願う)。