科学の記事一覧

小林製薬の紅麴問題、新たに76人死亡疑い 因果関係を調査中
2024.06.28

小林製薬の紅麴問題、新たに76人死亡疑い 因果関係を調査中

 小林製薬の紅麴(こうじ)原料を使ったサプリメントをめぐる健康被害の問題で、厚生労働省は28日、小林製薬に報告された摂取後の死者数が79人いたと発表した。そのうち3人は死亡と摂取との関連がないとすでに判断されている。残り76人について、小林製薬が因果関係を調べている。これまで死者数は5人と公表

H3ロケット3号機、悪天候で打ち上げを7月1日に延期
2024.06.28

H3ロケット3号機、悪天候で打ち上げを7月1日に延期

30日の打ち上げを予定していた日本の次世代主力ロケット「H3」3号機について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、打ち上げを7月1日に延期すると発表した。発射地点の種子島宇宙センター(鹿児島県)周辺で悪天候が予想されたため。打ち上げ時刻は1日午後0時6分42秒から同19分34秒までの間に

外科医がハマった離島の面白さ ~グローバルな視点で格差に挑む~
2024.06.28

外科医がハマった離島の面白さ ~グローバルな視点で格差に挑む~

 宮古島市は沖縄本島から南西約300キロ、六つの諸島合わせて人口約5万5000人の離島。15年前、宮古島市唯一の総合病院に研修医として赴任した浅野志麻医師は離島特有の文化や風土、人とのつながりに心地よさを感じて定住を決意。外科医として地域の実情に即した医療を実践する傍ら、外科医療の地域格差をな

「森の妖精」見つけた 南方熊楠が研究した変形菌、鳥取で観察会
2024.06.28

「森の妖精」見つけた 南方熊楠が研究した変形菌、鳥取で観察会

 さまざまな形に変わり、「森の妖精」とも呼ばれるアメーバの一種「変形菌」。鳥取市内の山中で観察会が開かれ、県内外から参加した10人が、多様な姿の変形菌を次々と見つけた。【渕脇直樹】 変形菌は粘菌とも呼ばれ、大きさは数ミリ。名前に菌と付いているが菌類ではなく、植物でも動物でもないア

福島第一原発、今年度3回目の処理水放出 来年1月からタンク解体
2024.06.28

福島第一原発、今年度3回目の処理水放出 来年1月からタンク解体

 東京電力は、福島第一原発の処理水の海洋放出で空になったタンクについて、来年1月ごろから解体を始める。跡地には今後取り出す燃料デブリの保管や取り出し装置のメンテナンスをする施設などの建設を検討しているという。また、東電は28日から今年度3回目の処理水の放出を始めた。 同原発には汚

「口腔がんかも」と思ったらどこを受診したらいい?
2024.06.28

「口腔がんかも」と思ったらどこを受診したらいい?

以前の連載記事で、舌がん・口腔がんの初期症状や口内炎とに見分け方などについて解説しました(下記「関連記事」参照)。では「口腔がんかも」と思ったらどこを受診すればいいでしょうか。耳鼻咽喉科頭頸部外科学会は、耳鼻咽喉科からの紹介を得て「頭頸部がん専門医による治療」を受けることを勧めています。

息子の志望中学が「発達障害に手厚い私立中」から麻布中に変わったワケ 小6の12月から想定外の受験突入
2024.06.28

息子の志望中学が「発達障害に手厚い私立中」から麻布中に変わったワケ 小6の12月から想定外の受験突入

 元テレビ東京アナウンサーで現在はフリーの赤平大(あかひら・まさる)さんが、発達障害とギフテッド(高IQ)を併せ持つ息子さんの子育て経験や、それを通して見えてきた発達障害支援を巡る日本の課題をつづります。 「発達障害の息子が、進学塾に行かず、6年生の12月から麻布中受験を決意して

JAXA月探査機「SLIM」前回に続き5回目の越夜後も通信に応答なし
2024.06.28

JAXA月探査機「SLIM」前回に続き5回目の越夜後も通信に応答なし

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年6月27日(日本時間・以下同様)、X(旧Twitter)の小型月着陸実証機「SLIM」プロジェクト公式アカウントにて、5回目の夜を越したとみられるSLIMとの通信を試みたものの、電波は確認できなかったことを明らかにしました。【最終更新:2024年6月

NASAが2030年で運用を終えるISSの軌道離脱用宇宙機開発でスペースXと契約
2024.06.28

NASAが2030年で運用を終えるISSの軌道離脱用宇宙機開発でスペースXと契約

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2024年6月26日付で、2030年に運用を終える国際宇宙ステーション(ISS)を大気圏へ再突入させるための宇宙機「U.S. Deorbit Vehicle(米国軌道離脱機)」の開発を担当する企業としてアメリカの民間企業SpaceX(スペースX)を選定したことを

運転中、後ろに10トントラックがついた時に「恐怖感や圧迫感」を感じるのはなぜ?
2024.06.28

運転中、後ろに10トントラックがついた時に「恐怖感や圧迫感」を感じるのはなぜ?

物理に挫折したあなたに――。読み物形式で、納得! 感動! 興奮! あきらめるのはまだ早い。 大好評につき5刷となった『学び直し高校物理』では、高校物理の教科書に登場するお馴染みのテーマを題材に、物理法則が導き出された「理由」を考えていきます。 本記事で

重力波の重要な性質「トランバース・トレースゼロ」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!
2024.06.28

重力波の重要な性質「トランバース・トレースゼロ」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!

 時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。以前の記事「重力波は縦波? それとも横波?」では、重力波が横波であることが観測に重要な手掛かりとなるこ

算数の説明が、どこかおかしい…不定方程式に「解があるとは限らない」という「数学の本質」を突いた、あまりに鋭すぎる「小学生の疑問」
2024.06.28

算数の説明が、どこかおかしい…不定方程式に「解があるとは限らない」という「数学の本質」を突いた、あまりに鋭すぎる「小学生の疑問」

 なるほど!  そうだったのか、数学。 数学を納得して理解するには、小学校から高校まで学ぶ算数・数学のうち、とくに押さえておくべき「重要キーワード」を一つひとつ理解して、体系的・構造的に学ぶことが大切です。 いまや、数学は、受験対策などの交換価値や、便利な道具として

偶然にしては、じつに「できすぎ」ている…「パフェの日」にひそんでいた、まったく思いもよらない「衝撃の事実」
2024.06.28

偶然にしては、じつに「できすぎ」ている…「パフェの日」にひそんでいた、まったく思いもよらない「衝撃の事実」

 6月28日が「パフェの日」であることは、ご存じの方もいらっしゃると思います。では、なぜ、この日がパフェの日なのか? その意外な理由も、知る人ぞ知る話にはなっています。 しかし! それだけでは終わりません。じつは、この6月28日という日付には、驚かずにはいられない、なんとも不思議

なんと、「紀元前から」探し始めて、まだ「たったの51個」…じつは「偶数しか見つかっていない」完全数の、じつに「謎だらけ」性質
2024.06.28

なんと、「紀元前から」探し始めて、まだ「たったの51個」…じつは「偶数しか見つかっていない」完全数の、じつに「謎だらけ」性質

 「素数シリーズ三部作」(『素数が奏でる物語』『素数はめぐる』『有限の中の無限』)でブルーバックスを代表する人気著者コンビ・西来路文朗さんと清水健一さん。最新刊『ガウスの黄金定理』も大好評のお二人が、新しい「数の世界」を案内してくださいます!  今回は、今日6月28日にちなんで、

多くの人が気づいていない…めちゃくちゃ「複雑そう」に見えるのに、じつにシンプルな形どうしの「衝撃的な合体」
2024.06.28

多くの人が気づいていない…めちゃくちゃ「複雑そう」に見えるのに、じつにシンプルな形どうしの「衝撃的な合体」

 ノーベル賞学者としても有名な天才物理学者・数学者のロジャー・ペンローズが、1970年代から半世紀にわたって探し求めてきた「ある図形」が話題になっています。 その名は「アインシュタイン・タイル」。 2023年にようやく発見されたその図形とは、いったいどのようなものな

宇宙から来たアマテラス粒子、正体は鉄? 大きく曲がって飛来と推定
2024.06.28

宇宙から来たアマテラス粒子、正体は鉄? 大きく曲がって飛来と推定

 宇宙から降り注ぐ桁違いにエネルギーの高い宇宙線の正体は、鉄など重い原子核かもしれない――。謎に包まれている最高エネルギー宇宙線の正体に近づく論文を日米などの研究グループが28日、米科学誌フィジカル・レビュー・レターズ(https://journals.aps.org/prl/accepted

古代エジプトの書記官も関節痛に悩んでた? 「現代と共通」と研究者
2024.06.28

古代エジプトの書記官も関節痛に悩んでた? 「現代と共通」と研究者

 4千年以上前の古代エジプトで行政を担った書記官は、あごや首、肩などの関節痛に悩まされる過酷な仕事だったようだ。関節などに共通する変形があることをチェコの研究者らが発見し、科学誌サイエンティフィック・リポーツ(https://doi.org/10.1038/s41598-024-63549-z

無人探査機「SLIM」復旧ならず 今後通信できる可能性低いか 月着陸から約5カ月
2024.06.27

無人探査機「SLIM」復旧ならず 今後通信できる可能性低いか 月着陸から約5カ月

JAXA(宇宙航空研究開発機構)は日本初の月面着陸に成功後、休眠状態になっていた無人探査機「SLIM」との通信を試みたものの復旧できなかったと明らかにしました。 SLIMの公式X(旧ツイッター)によりますと、太陽光による発電が想定される6月21日夜から27日朝にかけて、通信を試み

月面探査機SLIM、4度目の復活を断念「今後も可能性は低い」
2024.06.27

月面探査機SLIM、4度目の復活を断念「今後も可能性は低い」

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、1月に月面着陸した月探査機SLIM(スリム)との通信再開を断念したと発表した。約2週間続く零下170度の極寒の夜を生き延びる「越夜」を3回達成してきた。 SLIMに搭載した機器が壊れた可能性があり、JAXAは「今後SLIMと通信できる可

原子核に新たな見方、2つの構造併せ持つことを発見 大阪公立大
2024.06.27

原子核に新たな見方、2つの構造併せ持つことを発見 大阪公立大

 元素として重さが中程度といえるチタンの原子核では、個々の陽子と中性子が独立に中心の周りを回る「殻構造」が支配的だが、ごく外側でヘリウム原子核に相当する「アルファ(α)粒子」を含む「αクラスター構造」を持つことが分かった。大阪公立大学の研究グループが、理論計算と実験データの分析から解明した。中