初夏の味覚、奄美プラム出発 共販目標9・8トン 奄美大島の大和村

AI要約

2024年産の奄美プラムの出荷式が大和村で行われ、出荷目標や生産状況が発表された。

奄美プラムの生産量が減少した背景や出荷予定についてJAや村の代表者が説明を行った。

生産者や地域関係者が収穫シーズンの到来を祝い、奄美プラムのブランド力向上に向けて奮起する姿が見られた。

初夏の味覚、奄美プラム出発 共販目標9・8トン 奄美大島の大和村

 鹿児島県奄美大島の初夏の味覚、奄美プラム(スモモ)の2024年産出発式が5月31日、同島の大和村であった。24年産の共販目標は前期実績比16・9トン減の9・8トン(大和村8・1トン、奄美市名瀬0・3トン、龍郷町1・4トン)に設定。出席した生産者や行政、JAの担当者は、テープカットで収穫シーズンの到来を祝った。出荷は6月10日ごろまで続く見込み。

 奄美プラム主産地の大和村は市場出荷分も含め、24年産の総生産量は約30トン。村やJAによると、今期は2月の開花は平年並みだったものの、同月の高温、3月の冷え込みや曇天による生理落果、前期の着果過多による樹勢の衰えなどで着果量が減少した。玉肥大はL、2Lが中心という。

 出発式はJAあまみ湯湾釜選果場であり、2年ぶりに開催。JAあまみの窪田博州代表理事組合長はあいさつで、「奄美プラムのブランド力向上には一定の出荷量が必要。おいしい状態で出荷できるよう適期収穫を」と生産者へ呼び掛けた。

 伊集院幼大和村長は「行政として苗木や肥料の助成など農家を支援している。いい果実を大量に作り、選果場から消費者へ届けよう」と生産者を激励。村果樹振興会の藤村秀久会長は「摘果を徹底し、さらなる大玉化を推進していく。魅力ある奄美プラムを次世代に継承できるよう、栽培を持続していく」と決意表明した。

 湯湾釜選果場では5月21日から奄美プラムの集選果が始まり、30日までに6トンを集果、5・5トンを出荷した。6月2日には村内にある特産品販売施設「大和村まほろば館」で恒例のすももフェスタがある。