リニア工事地盤沈下、瑞浪市大湫町の家屋調査公開 JR東海が被害確認、住民の不安解消へ

AI要約

リニア中央新幹線の日吉トンネル掘削工事が進む岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町で地盤沈下が起き、JR東海は20日、町内で実施中の家屋調査の作業を報道陣に公開した。

調査は、家屋の現状を把握・記録し、変状が起きた場合は同様の調査を行って変化を確認、地盤沈下との因果関係の判断材料にする。

作業が公開されたのは消防団詰め所として使われている築33年の鉄骨造りの市の施設「大湫コミュニティ消防センター」。周辺道路では17日、計測地点で最大となる5月末比3・2センチの沈下を確認、8月26日時点の2・4センチより拡大し沈み続ける傾向にある。

リニア工事地盤沈下、瑞浪市大湫町の家屋調査公開 JR東海が被害確認、住民の不安解消へ

 リニア中央新幹線の日吉トンネル掘削工事が進む岐阜県瑞浪市大湫(おおくて)町で地盤沈下が起きたのを受け、JR東海は20日、町内で実施中の家屋調査の作業を報道陣に公開した。専門業者が柱や床の傾斜を測定、壁や床のひびなど損傷を写真撮影して記録した。調査は同町北区、西区の民家と公共施設で実施する予定で、年内完了を目指す。

 調査は、家屋の現状を把握・記録し、変状が起きた場合は同様の調査を行って変化を確認、地盤沈下との因果関係の判断材料にする。住民の不安解消に役立てるほか、建物などの被害を訴える声に対応する。

 作業が公開されたのは消防団詰め所として使われている築33年の鉄骨造りの市の施設「大湫コミュニティ消防センター」。周辺道路では17日、計測地点で最大となる5月末比3・2センチの沈下を確認、8月26日時点の2・4センチより拡大し沈み続ける傾向にある。

 JRから家屋調査を依頼された補償コンサルタント会社の社員2人が、レーザーなどの測量機器を使って垂直、水平方向の傾斜を測定。壁や床の亀裂を記録したほか、水準器を用いるなどして建物や外構の所々で現在の高さを測った。

 JRの中央新幹線岐阜西工事事務所の荒井潤担当課長は、同センターに関し「床の亀裂や柱に傾斜があるのは分かった。沈下との因果関係は調査結果を待ちたい。必要に応じて市に相談し対応する」と話した。

 調査は沈下量が比較的大きい両区の民家約60戸のうち希望者と、五つの公共施設が対象。18日にスタートし、民家と同センターの計4件で着手、うち民家2戸で終えた。