女性の転出超過続く鹿児島市 市議「働きたいと思える鹿児島市に」 鹿児島市議会
鹿児島市で転出超過の問題が報告され、特に女性の転出が目立つことが指摘されている。
過去5年のデータでは、男性よりも女性の転出超過が顕著になっていることが明らかになった。
市議会では女性の働きやすさや活躍推進に向けた取り組みが求められ、今後の意識啓発が重要視されている。
転出する人の数が転入する人の数を上回る「転出超過」が、多くの市町村で課題となっています。県都の鹿児島市では近年、その転出超過である変化がみられたことが、20日、市議会で報告されました。
(和るりか市議)「転出入の人数は男性が多いが、女性の方が、より転出超過になっている」
転出する人の数が転入する人の数を上回る「転出超過」は、出生数の低下とともに、人口減少の要因です。
国の調査では、九州では福岡以外で、男女ともに「転出超過」となっています。女性に着目すると、鹿児島県は、長崎県に次ぐ多さで男性の3.2倍です。
20日の市議会では、鹿児島市の過去5年の男女別の転出入の状況が報告されました。
それによりますと、コロナ禍前までは、転出超過は男性が多い傾向にありましたが、コロナ禍で人の動きが止まった2020年と2021年の後は、女性が男性を上回る傾向に変化しました。市は「理由は分からない」としています。
20日は市議から、女性の方が、新規学卒者の初任給が低いことや、女性管理職の登用が十分ではないなど、女性が不利に感じる労働環境が鹿児島を離れる背景にあるとの意見が出ました。
(和るりか市議)「鹿児島市で働きたい、子育てをしたい、年を重ねたいと思うことのできる鹿児島市をつくるためには、今後の機運醸成、意識啓発が重要」
(鹿児島市の担当者)「働きやすい職場環境づくりや女性活躍推進などについて、広く意識の醸成を図ったいきたい」
市は今後も、女性活躍アドバイザーによる事業者への意識啓発などを進めていく考えを示しました。