農業×ＡＩ、活用法探る 北海道北斗市の農場で実証実験
デジタル・インフォメーション・テクノロジー（DIT）が農業分野におけるAI技術の活用法を探る実証実験を行った。将来的に収穫時期の予測や病害虫の早期発見に役立つ可能性がある。
DITとAIハヤブサが協力して、AIを活用した農業DXを体験できるインターンシップを企画。学生7人がAI画像解析によるトマトの収穫判定AIシステムの開発や気象情報収集システムの開発に取り組んだ。
実証実験に参加したテックファームの代表や学生たちはAI技術の有用性を感じ、今後の研究や収穫に活かしたいと話している。
【北斗】システム開発などを手掛けるデジタル・インフォメーション・テクノロジー（DIT、東京）は12日、市内の農場で農業分野におけるAI（人工知能）技術の活用法を探る実証実験に取り組んだ。技術を発展させることで、将来的に収穫時期の予測や病害虫の早期発見につなげる。
DITは今年2月、市とDX（デジタルトランスフォーメーション）の推進に関する連携協定を締結。その一環として今回、ITベンチャーのAIハヤブサ（函館市桔梗町、村松洋明社長）協力のもと、AIを活用した農業DXを体験できるインターンシップを企画した。
インターンシップ（2～13日）では、公立はこだて未来大、函館高専、室蘭工業大から学生7人が、2社のもとでAI画像解析によるトマトの収穫判定AIシステムの開発や、ロボティック・プロセス・オートメーション（RPA）を活用した気象情報収集システムの開発に取り組んできた。
AI画像解析―では、トマトの写真約6000枚をAIに学習させることで、スマートフォンで撮影したトマトが収穫時期を迎えたかを判別するウェブアプリを開発。同日農場を訪れた学生がシステムの有用性などを確認した。
実証実験に協力した、テックファーム（中野）の松崎巧介代表は「AI技術によりさらに計画的な収穫も可能になり、病害虫も検知できれば収量につながる可能性を感じた」とみる。公立はこだて未来大システム情報科学部3年の佐々木優吏さん（21）は「車に関連した画像解析のプロジェクト学習に取り組んでいて、今回学んだ技術をこれからの研究に生かしたい」と話していた。
