鹿児島県警不祥事めぐる百条委、設置見送り決定 提案した県民連合は反発「県警の答弁次第で動議も検討」 県議会議運委

AI要約

鹿児島県議会は、県警の不祥事を巡る調査特別委員会の設置を見送ることを決定した。

最大会派の自民党県議団は裁判に影響を与えないよう考慮し、百条委設置案に賛成しない姿勢を示した。

県民連合は県民の批判が高まる中、設置に向けた動議や決議案を提出する可能性を検討している。

鹿児島県警不祥事めぐる百条委、設置見送り決定 提案した県民連合は反発「県警の答弁次第で動議も検討」 県議会議運委

 鹿児島県議会は11日の議会運営委員会で、県警の一連の不祥事を巡る調査特別委員会(百条委員会)について協議し、現時点では設置を見送ることを確認した。会派間で意見がまとまらなかった。

 百条委設置は6月に野党系会派の県民連合が会派代表者会議や議運で提案。他会派での検討を求めていた。

 最大会派の自民党県議団は今月5日の総会で設置案に賛成しない方針を決めた。裁判に影響を与えないよう十分配慮する必要があるなど、調査権の限界があり「裁判と並行した調査は不可能」と判断した。

 11日の議運でも西高悟会長が「今回は見送る。引き続き(常任委の)総務警察委で審査する」と発言。一方で「裁判などを注視し、状況次第では設置を検討する」と話した。

 公明党も現時点で設置すべきでないとし、百条委ではない特別委員会の設置の必要性を強調した。

 オブザーバー参加した共産は「早急に百条委を設置すべき」と発言。無所属6議員については岩重仁子議員が「5人が賛成、1人がどちらでもないとの意見」と報告した。

 各会派の意見に対し、県民連合の福司山宣介会長は、「県民の批判の声は高まっていて、議会にも向けられている。県議会の存在理由が問われている」とし、12日に開会する9月定例会の会期中に「設置の動議か決議案を出すことも検討している」と述べた。取材に対し、19日に予定される県民連合の代表質問に対する県警の答弁も踏まえ、最終判断するとしている。