全国的に続くコメの品薄「すべての銘柄に出荷制限が…」販売店に影響が… 販売制限かけざるを得ない状況で『新米の価格上昇』も懸念

AI要約

青森県内でもコメの品薄状態が続いており、一部の銘柄の入荷が停止している取り扱い店も出ている。

県外から来た利用客も品薄を実感し、家族や知人のためにコメを購入する動きが広がっている。

新米の価格上昇を懸念する店舗もあり、青森県内では今後価格の変動がある可能性が高い。

全国的に続くコメの品薄「すべての銘柄に出荷制限が…」販売店に影響が… 販売制限かけざるを得ない状況で『新米の価格上昇』も懸念

大都市圏を中心にコメの品切れが相次ぐ中、青森県内の取り扱い店でも一部の銘柄の入荷が停止するなど影響が現れています。

現状を取材しました。

■「すべての銘柄に出荷制限が…」青森でもコメの品薄状態

今野七海記者

「八戸市のコメの販売店です。こちらの店では入荷が終了している銘柄もあるということですが…、まっしぐらの10kgはきょうの分は完売しています」

八戸市の八食センターにある「食品・飲料のサービスエイト」です。全国的にコメの品切れが相次いでいる中、数日前にコメ業者から出荷を制限する連絡がありました。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎店長

「当社で取り扱っているすべての銘柄に出荷制限がかかった。一部の銘柄は全く入荷がゼロ。新米までには…。(きょうの販売分は)普段の3分の1。もしくは半分くらいの商品量になっています」

農林水産省によりますと、コメの民間での在庫は2024年6月末時点では156万トンで、比較できる1999年以降、最も少なくなっています。

■「困っているみたい…」県外の知人のために買う人も

こうした中で県外から来た利用客は特に品薄を実感しています。

コメの購入者(神奈川県から)

「(神奈川は)開店と同時に買いに行かないとすぐ売り切れちゃう感じで。子どもたちも気にしていて『おコメ、おコメ』と。買っていきます」

店の8月の売り上げは2023年の約3倍。その要因の1つに関東圏に住む家族などのためにコメを購入する客が多くなったことが挙げられます。

コメの購入者

「(仙台の知人から)いま電話が来て『コメを買ってほしい』と連絡がきた、いまちょうどあったなと思って。でもちょっと高いです。高いので、いま電話してみます」

… … …

「高いねと言われたけれど、それでも買ってくれと言っていたので。10キロ3つ(買います)。困っているみたいですね」

■販売店が懸念する「新米の価格上昇」

こうした中、8月下旬の時点では在庫がありましたが、店は今週末から販売制限をかけざるを得ない状況となりました。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎店長

「日々日々状況は変わりまして、当社に置かれましてもとうとう出荷の制限がかかってしまった」

こうしたコメの品薄は、新米の価格にも影響を及ぼしそうです。

JAグループがコメを集荷する際に農家に支払う「概算金」は、北海道や秋田県などの主要な産地で2023年より約2割~4割引き上げられています。青森県内では週明けにも発表される予定ですが、販売店は「新米の価格の上昇」を懸念しています。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎店長

「新米、価格は上がるのかなと…。心苦しいが農家さんがあっての販売なので、農家さんを守るという意味での値上げなので、ご理解いただければ」

新米の流通で品薄の解消が期待される一方、価格の動向によっては再び消費者にとって厳しい日々が続きます。